2023年12月3日実施・全50問・公式正解照合

管理業務主任者試験
令和5年度の解答・解説

令和5年度の管理業務主任者試験について、問1〜50の公式正解と各肢の判断根拠をこのページに載せています。問題本文は転載していないため、一般社団法人マンション管理業協会の公式問題PDFを開き、問番号を合わせて読んでください。

公開 ・更新 ・作成 資格Hub(運営 Boson)・正答の照合方法

令和5年度の合格基準点と合格率

試験日2023年12月3日
合格基準点50問中35問以上正解(試験の一部免除者は45問中30問以上正解)
受験者数・合格者数14,652人・3,208人
合格率21.9%

出典:マンション管理業協会「令和5年度 管理業務主任者試験 結果報告」

令和8年度に読み替える点

各問の正解は、出題年度の法令・規約で判断しています。2026年4月1日に改正区分所有法などが施行され、集会の普通決議は出席者の各過半数で、規約の変更や共用部分の重大変更は区分所有者と議決権の各過半数が出席した集会で出席者の各4分の3以上で決める形に改められました。招集通知にはすべての議題で議案の要領を示し、耐震性不足などの建物は建替え決議の要件が4分の3に下がり、被災マンション法の再建決議は区分所有法75条に移っています。

改正で扱いが変わる肢は、その問の解説に注記しています。令和8年度の受験では、改正後の条文をe-Gov法令検索の区分所有法で確かめてください。

正答一覧(全50問)

公式問題・正解と照合しています。問番号を選ぶと各肢の根拠へ移動します。

民法・管理委託契約

問題正答論点
問12使用者責任・工作物責任
問22制限行為能力
問32無権代理・相続
問44請負契約の報酬・解除
問54管理事務の実施方法
問61管理委託契約の解除
問74標準管理委託契約の基本条項
問81管理業者の通知・報告

標準管理規約

問題正答論点
問93総会・理事会決議
問104管理規約と管理組合運営

会計・税務

問題正答論点
問112貸借対照表の完成
問122管理費収入の仕訳
問133修繕工事支出の仕訳

建物・設備・修繕

問題正答論点
問142建築基準法の目的
問151防火管理者の業務
問163劣化調査方法
問171タイル剥落危険範囲
問181給水方式・給水設備
問194ガス・給湯設備
問204電気設備
問213長期修繕計画の基本
問223計画期間と見直し
問231推定修繕工事項目
問241修繕周期と工事時期
問254均等積立・段階増額

区分所有法・標準管理規約

問題正答論点
問262集会招集通知
問272修繕積立金の取崩し
問281占有者の権利義務
問294共有住戸の議決権行使
問303抵当権と滞納管理費
問313管理組合法人の成立
問324電磁的記録・電磁的方法
問332団地内建物の建替え決議
問343管理組合法人
問352管理組合役員
問364専有部分・共用部分の工事
問372規約違反・義務違反
問384分譲契約と専用使用権

マンション管理適正化法

問題正答論点
問463マンション管理適正化法
問472適正化法の用語定義
問482重要事項説明
問491修繕積立金等の分別管理
問503マンション管理業者の義務

令和5〜7年度150問の管理業務主任者解説集PDF

解説を全150問・600肢そろえた268ページのPDFです。 買い切りで、購入後すぐダウンロードできます。

収録した全問を試験実施団体の公表問題・正答と照合しています。照合の手順を見る →

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この年度の出題構成

出題数が最も多いのは区分所有法・標準管理規約の13問で、全50問の26%にあたります。

次に多いのが建物・設備・修繕の12問で、上位2分野で50%を占めます。

当サイトの分類では論点名が50件あり、同名の論点は重複していません。名称が異なる問題でも、必要な知識や考え方が共通する場合があります。

読み取れた50問の正答番号は2の15件から1の10件までで、番号の偏りはほとんどありません。

分野出題数割合この年に問われた論点
区分所有法・標準管理規約13問26%集会招集通知、修繕積立金の取崩し、占有者の権利義務、共有住戸の議決権行使、抵当権と滞納管理費、管理組合法人の成立、電磁的記録・電磁的方法、団地内建物の建替え決議
建物・設備・修繕12問24%建築基準法の目的、防火管理者の業務、劣化調査方法、タイル剥落危険範囲、給水方式・給水設備、ガス・給湯設備、電気設備、長期修繕計画の基本
民法・管理委託契約8問16%使用者責任・工作物責任、制限行為能力、無権代理・相続、請負契約の報酬・解除、管理事務の実施方法、管理委託契約の解除、標準管理委託契約の基本条項、管理業者の通知・報告
管理実務・関連法令7問14%滞納管理費と相続・承継、訴訟・支払督促・時効、品確法と瑕疵担保、個人情報保護法、分譲マンション統計、賃貸住宅管理業法、宅建業者売主の規制
マンション管理適正化法5問10%マンション管理適正化法、適正化法の用語定義、重要事項説明、修繕積立金等の分別管理、マンション管理業者の義務
会計・税務3問6%貸借対照表の完成、管理費収入の仕訳、修繕工事支出の仕訳
標準管理規約2問4%総会・理事会決議、管理規約と管理組合運営
正答番号1234
件数10151312

集計は当サイトが公開している全50問・195件の解説から作成しました。問題と正答は試験実施団体の公表資料と照合しています。

民法・管理委託契約の解答・解説(8問)

問1 使用者責任・工作物責任

マンションで起きる不法行為について、使用者責任、使用者から被用者への求償、工作物責任と求償、注文者の責任を確かめる個数問題です。

正解 2

適切なのはウとエの二つで、正解は2です。

ア ×

使用者責任は、被用者の不法行為についての責任を使用者も負う制度です(民法715条1項)。管理員自身に不法行為が成立しなければ、管理業者も使用者責任を負いません。

イ ×

使用者責任に基づいて賠償した使用者は、被用者に求償できます(715条3項)。求償の範囲は信義則上相当な限度に制限されますが、求償自体は認められます。

ウ ○

専有部分の浴室の瑕疵による水漏れでは、そこに住む区分所有者が工作物責任を負います(717条1項)。原因が施工会社にあれば、その会社に求償できます(717条3項)。

エ ○

請負人が仕事で第三者に損害を与えても、注文者は原則として賠償責任を負いません。注文や指図に過失があった場合だけ責任を負います(716条)。

公式問題で問1を見る

問2 制限行為能力

住戸を所有する制限行為能力者について、成年後見人による居住用不動産の売却、成年被後見人の行為、保佐人への代理権付与、補助人の同意権付与の要件を確かめます。

正解 2

成年被後見人は、成年後見人の同意を得て行った行為でも取り消すことができます(民法9条)。同意があれば有効に契約できるとする2が最も不適切です。

1 ○

成年後見人が本人の居住用建物を売却するには、家庭裁判所の許可が必要です(859条の3)。

2 ×

成年後見人には同意権がありません。成年被後見人が後見人の同意を得てリフォーム契約を結んでも、日用品の購入など日常生活に関する行為でない限り取り消せます(9条)。

3 ○

家庭裁判所は、本人の請求により、特定の法律行為について保佐人に代理権を与える審判ができます(876条の4第1項)。

4 ○

補助人の同意を要する旨の審判を本人以外の請求で行うには、本人の同意が必要です(17条2項)。

公式問題で問2を見る

問3 無権代理・相続

代理権のないAがBの代理人として住戸を売った場合の、本人の追認、相手方の催告、確答がない場合の扱い、無権代理人の責任を確かめます。

正解 2

相手方の催告権は、無権代理であることを知っていたかどうかに関係なく認められます(民法114条)。知っていたら催告できないとする2が最も不適切です。

1 ○

本人Bが追認すれば、別段の意思表示がない限り契約の時にさかのぼって有効になります(113条、116条)。

2 ×

相手方は、本人に相当の期間を定めて追認するかどうか確答するよう催告できます(114条)。この催告権は、相手方が代理権のないことを知っていても行使できます。

3 ○

催告の期間内に本人が確答しないときは、追認を拒絶したものとみなされます(114条後段)。

4 ○

本人が追認を拒絶すれば、無権代理人Aは、相手方Cの選択に従って契約の履行か損害賠償の責任を負います(117条1項)。

公式問題で問3を見る

問4 請負契約の報酬・解除

外壁補修工事の請負代金について、過払いの返還、譲渡制限特約付き債権の譲渡、保証契約の方式、金銭債務の不履行責任を確かめます。

正解 4

金銭債務の不履行について、債務者は不可抗力を理由に責任を免れることができません(民法419条3項)。最も適切なのは4です。

1 ×

契約より多く払った分は、法律上の原因のない利得としてBに返還を請求できます(703条)。Aが過払いに気づかなかった場合は、債務がないと知って払った場合の例外(705条)にもあたりません。

2 ×

譲渡を禁止・制限する特約があっても、債権の譲渡は有効です(466条2項)。

3 ×

保証契約は、書面か電磁的記録でしなければ効力を生じません(446条2項・3項)。口頭の合意では成立しません。

4 ○

金銭債務の不履行については、地震などの不可抗力を抗弁にできません(419条3項)。支払期日に払えなければ、Aは遅延の責任を負います。

公式問題で問4を見る

問5 管理事務の実施方法

標準管理委託契約書で、理事会支援業務の位置づけ、管理員の立会業務、長期修繕計画案の作成業務の契約形態を確かめる組合せ問題です。

正解 4

ア・イ・ウはいずれも不適切で、正解は4です。

ア ×

理事会支援業務は理事会の円滑な運営を支えるもので、運営の主体はあくまで管理組合です。管理業者が運営主体になるのではありません。

イ ×

立会業務の「実施の立会い」は、終業や業務完了の確認などを行うことで、外注業者の作業中に常に立ち会うことではありません。

ウ ×

長期修繕計画案の作成や、調査・診断に基づく見直しの業務は、管理委託契約とは別の契約にします。

公式問題で問5を見る

問6 管理委託契約の解除

標準管理委託契約書で、解約の申入れの方法、暫定契約、反社会的勢力の確約違反による解除、債務不履行による解除を確かめます。

正解 1

解約の申入れは、少なくとも3か月前に書面で行います(標準管理委託契約書21条)。口頭でもよいとする1が最も不適切です。

1 ×

相手方への解約の申入れは、少なくとも3か月前に書面で行います(21条)。口頭では認められません。

2 ○

更新の申出があっても期間満了までに協議がまとまる見込みがないときは、同じ条件で期間を定めて暫定契約を結べます(23条2項)。

3 ○

管理業者が役員について反社会的勢力でないと確約しながら、それに反する申告をしていたと分かったときは、管理組合は催告なしに解除できます。

4 ○

相手方が義務の履行を怠ったときは、相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行されなければ解除できます(20条1項)。

公式問題で問6を見る

問7 標準管理委託契約の基本条項

標準管理委託契約書で、専有部分の設備の管理、管理費等の滞納者への督促、宅地建物取引業者への管理規約の提供を確かめる組合せ問題です。

正解 4

ア・イ・ウはすべて適切で、正解は4です。

ア ○

専有部分の設備のうち共用部分と構造上一体となった配管などは、管理組合が管理すると定めている場合、管理組合から依頼があれば管理委託契約に含めることもできます。

イ ○

管理業者は、契約で定めた方法で滞納者に督促し、それでも支払われないときは督促業務を終えます。その後の法的措置は管理組合が行います。

ウ ○

売却の媒介を頼まれた宅地建物取引業者が理由を付けて書面で管理規約の提供を求めたときは、管理業者が管理組合に代わって写しを提供し、その費用を業者から受け取れます(15条)。

公式問題で問7を見る

問8 管理業者の通知・報告

標準管理委託契約書の性格、管理事務に伴う諸費用の負担、緊急時の業務の通知方法、見積書の受理の範囲を確かめる個数問題です。

正解 1

適切なのはエだけで、正解は1です。

ア ×

標準管理委託契約書は、契約成立時の書面を作るときの指針として示されたもので、使用が義務づけられているわけではありません。

イ ×

管理事務に必要な水道光熱費、通信費、消耗品費などの諸費用は、委託業務費とは別に管理組合が負担します。

ウ ×

台風などで緊急に行う業務を管理組合の承認なしに実施したときは、速やかに書面で業務の内容と費用の額を管理組合に通知します。口頭では足りません。

エ ○

管理組合が他の業者に修繕や保守点検を外注する場合、管理業者は見積書を受け取りますが、その内容への助言などはこの業務に含まれません。

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標準管理規約の解答・解説(2問)

問9 総会・理事会決議

標準管理規約(単棟型)で、総会で決める事項と理事会で決められる事項を見分けます。

正解 3

役員の選任・解任と役員活動費の額・支払方法は、総会の決議事項です(標準管理規約48条)。理事会で足りるとする3が最も不適切です。

1 ○

修繕積立金の保管と運用方法は、総会で決めます(48条)。

2 ○

管理費等と使用料の額、賦課徴収方法も総会で決めます(48条)。

3 ×

役員活動費の額と支払方法は、役員の選任・解任と並ぶ総会の決議事項です(48条)。理事会では決められません。

4 ○

災害などで総会を開けない場合、理事会は応急的な修繕工事の実施を決議でき、その工事のための資金の借入れや修繕積立金の取崩しも決議できます(54条)。

公式問題で問9を見る

問10 管理規約と管理組合運営

標準管理規約(単棟型)で、看板などの第三者使用、駐車場使用料の設定、渉外業務の費用、専有部分の配管の清掃費用を確かめる個数問題です。

正解 4

ア〜エはすべて適切で、正解は4です。

ア ○

敷地や共用部分の一部に広告塔や看板を第三者に設置させるには、総会の決議が必要です(標準管理規約16条2項)。

イ ○

区画の位置による利便性の違いや、特定の区画を希望する人がいる状況に応じて、駐車場使用料を柔軟に設定することも考えられるとされています(15条関係コメント)。

ウ ○

官公署や町内会との渉外業務は管理組合の業務で(32条)、その費用には管理費を充てられます(27条)。

エ ○

共用部分と構造上一体となった専有部分の配管の清掃などの費用は、「共用設備の保守維持費」として管理費から出せます(21条関係コメント)。

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会計・税務の解答・解説(3問)

問11 貸借対照表の完成

一般(管理費)会計の貸借対照表の空欄に入る科目と金額を資産と負債の合計から求めます。

正解 2

資産の部の合計から(A)は前払金200,000円、負債・繰越金の部の合計から(B)は前受金300,000円になります。正解は2です。

1 ×

前受金は負債なので、資産の部の(A)には入りません。

2 ○

資産の部は現金預金30万円・未収入金10万円・什器備品40万円で80万円なので、(A)は資産の前払金20万円です。負債・繰越金の部は未払金20万円・次期繰越金50万円で70万円なので、(B)は負債の前受金30万円です。

3 ×

(A)に負債の前受金を入れており、金額も合計と合いません。

4 ×

科目の組合せは合っていますが、(A)を30万円にすると資産合計が110万円になり、金額が合いません。

公式問題で問11を見る

問12 管理費収入の仕訳

3月末に入金された管理費と修繕積立金について、前月以前分・当月分・翌月分に分けて仕訳します。

正解 2

2月以前分の18万円は計上済みの未収入金の回収、3月分は当月の収入、4月分の270万円は前受金です。この形になっている2が正解です。

1 ×

入金をすべて当期の収入にしています。前月以前分の未収入金の回収と、翌月分の前受金を区別していません。

2 ○

未収入金18万円(管理費12万円と修繕積立金6万円)の回収、3月分の管理費収入8万円と修繕積立金収入4万円、4月分の前受金270万円に分けており、合計300万円と合っています。

3 ×

未収入金の回収は正しいものの、4月分まで管理費収入と修繕積立金収入に含めています。

4 ×

未収入金や収入の金額が内訳と合わず、3月分の管理費収入も計上していません。

公式問題で問12を見る

問13 修繕工事支出の仕訳

新たに貸し出す駐車場の敷金と翌月分の使用料を3月に受け取ったときの仕訳を確かめます。

正解 3

敷金は返還を予定して預かるので預り金、4月分の使用料はまだ発生していないので前受金です。正しいのは3です。

1 ×

敷金20万円まで前受金にしています。敷金は使用料の前払ではなく、返還を予定して預かるお金なので預り金です。

2 ×

4月分の使用料10万円を3月の駐車場使用料収入にしています。発生主義では、翌月分は前受金です。

3 ○

4月分の使用料10万円を前受金、敷金20万円を預り金として、普通預金30万円の入金と合わせています。

4 ×

敷金と翌月分の使用料をすべて3月の収入にしています。

公式問題で問13を見る

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建物・設備・修繕の解答・解説(12問)

問14 建築基準法の目的

建築基準法1条(目的)の条文の空欄に入る語句を確かめる問題です。

正解 2

建築基準法は、建築物の敷地・構造・設備・用途について最低の基準を定め、国民の生命・健康・財産の保護を図り、公共の福祉の増進に役立てることを目的としています。正解は2です。

1 ×

建築基準法が定めるのは標準ではなく最低の基準で、目的は社会の利便性ではなく公共の福祉の増進です。

2 ○

(ア)最低の、(イ)生命、(ウ)公共の福祉が条文どおりの組合せです。

3 ×

保護するのは国民の生活ではなく生命で、増進するのは公共の福祉です。

4 ×

定めるのは最低の基準で、保護の対象は国民の生命です。

公式問題で問14を見る

問15 防火管理者の業務

消防法8条で、防火管理者が行う業務と、管理権原者が行う届出を見分けます。

正解 1

防火管理者を定めたときに届け出るのは管理について権原を持つ者で、届出先は所轄の消防長又は消防署長です(消防法8条2項)。防火管理者が都道府県知事に届け出るとする1が最も不適切です。

1 ×

防火管理者を選任したときは、管理権原者が遅滞なく所轄の消防長又は消防署長に届け出ます(8条2項)。防火管理者の業務ではなく、届出先も都道府県知事ではありません。

2 ○

消防計画に基づく消火・通報・避難の訓練の実施は、防火管理者の業務です(8条1項)。

3 ○

消防用設備等の点検と整備も、防火管理者の業務です(8条1項)。

4 ○

避難や防火上必要な構造・設備の維持管理も、防火管理者の業務です(8条1項)。

公式問題で問15を見る

問16 劣化調査方法

日本コンクリート工学会の「ひび割れ調査,補修・補強指針2022」に沿って、調査方法とそれで分かることの組合せを確かめます。

正解 3

電磁誘導法は鉄筋の位置やかぶり厚さを調べる方法で、塩化物イオン濃度は分かりません。最も不適切なのは3です。

1 ○

クラックスケールは、ひび割れの幅を測る道具です。

2 ○

反発度法は、コンクリート表面を打撃した跳ね返りの大きさから圧縮強度を推定する方法です。

3 ×

電磁誘導法は、鉄筋の位置やかぶり厚さを調べるのに使います。塩化物イオン濃度は、コンクリートを採取して化学分析で調べます。

4 ○

赤外線サーモグラフィは、浮いている部分と健全な部分の表面温度の差から、外壁タイルの浮きを探します。

公式問題で問16を見る

問17 タイル剥落危険範囲

日本建築学会の点検標準仕様書(JAMS 2-RC)で、壁面タイルが剝落したときに危険が及ぶ範囲を確かめます。

正解 1

落下の危険がある範囲は、壁面の前面で、壁面の高さのおおむね2分の1の水平距離とされています。正解は1です。

1 ○

壁面直下に強固な屋根や植込みなどの防護がない場合、高さhの壁面から水平距離でおおむねh/2の範囲を危険な範囲とします。

2 ×

h/3では、指針が示す範囲より狭くなります。

3 ×

h/4では、指針が示す範囲より狭くなります。

4 ×

h/5では、指針が示す範囲より狭くなります。

公式問題で問17を見る

問18 給水方式・給水設備

水道直結増圧方式の逆流防止、給水タンクのマンホールの大きさ、水道直結直圧方式の計画条件を確かめる個数問題です。

正解 1

不適切なのはイだけで、正解は1です。給水タンクの点検用マンホールは、直径60cm以上の円が内接できる大きさにします。

ア ○

水道直結増圧方式では、建物内の水が配水管へ逆流しないよう逆流防止装置を設けます。

イ ×

給水タンクの保守点検用マンホールは、直径60cm以上の円が内接できるものとします。45cmでは足りません。

ウ ○

水道直結直圧方式はポンプを使わないため、使用水量の変動などで水圧が最も下がる時期でも給水できるように計画します。

公式問題で問18を見る

問19 ガス・給湯設備

潜熱回収型給湯機、湯待ち時間、深夜電力温水器、ガス機器の給排気方式を確かめます。

正解 4

強制給排気方式(FF方式)は、燃焼用の空気の取入れと排気の両方をファンで行います。排気を自然換気力で行うとする4が最も不適切です。

1 ○

潜熱回収型給湯機では酸性の凝縮水が出るため、機器内で中和処理してから排水系統に流します。

2 ○

湯待ち時間は、給湯栓を開いてから湯が出てくるまでの時間です。

3 ○

深夜電力温水器は、夜間の電力で沸かした湯をタンクにためて給湯する機器です。

4 ×

FF方式は、ファンで屋外から燃焼用空気を取り入れ、排気もファンで強制的に屋外へ出す方式です。

公式問題で問19を見る

問20 電気設備

受電電圧の区分、単相3線式、非常用の照明装置の予備電源と照度の基準を確かめます。

正解 4

非常用の照明装置にLEDランプや蛍光灯を使う場合、床面の水平面照度は2ルクス以上が必要です。1ルクスとする4が最も不適切です。

1 ○

建物への電力供給は、電圧によって低圧・高圧・特別高圧の3種類に分かれます。

2 ○

単相3線式では、電圧線と中性線の組合せで100ボルト、電圧線2本で200ボルトの機器を使えます。

3 ○

蓄電池による予備電源は、充電せずに30分間継続して点灯させ、必要な照度を確保できるものとします(建設省告示1830号)。

4 ×

照度は常温下の床面で1ルクス以上が原則ですが、蛍光灯やLEDランプを使う場合は2ルクス以上が必要です(同告示)。

公式問題で問20を見る

問21 長期修繕計画の基本

長期修繕計画作成ガイドラインで、計画の対象範囲、調査・診断の範囲、工事の要否の判断、計画の性格を確かめる個数問題です。

正解 3

適切なのはア・イ・ウの三つで、正解は3です。長期修繕計画は、将来の工事の内容・時期・費用を確定させるものではありません。

ア ○

単棟型のマンションでは、規約で定めた組合管理部分の敷地、建物の共用部分、附属施設を計画の対象とします。

イ ○

計画の見直しのために調査・診断を単独で行うときは、計画に必要な項目を漏れなく調べます。

ウ ○

計画修繕工事を実施するかどうかや内容は、事前に調査・診断を行い、その結果で判断します。

エ ×

長期修繕計画は、将来の工事の内容・時期・費用を確定するものではなく、定期的な見直しを前提にしています。

公式問題で問21を見る

問22 計画期間と見直し

長期修繕計画作成ガイドラインで、修繕積立金を取り崩せる場合、修繕積立基金や一時金の扱い、計画作成費用の財源を確かめます。

正解 3

購入時の修繕積立基金や不足を補う一時金は、修繕積立金会計に繰り入れます。区分して管理するとした3が最も不適切です。

1 ○

修繕積立金は、不測の事故や台風・大雨などの自然災害による被害の復旧など、特別な修繕の費用にも取り崩せます。

2 ○

建替えを目的とした調査などの費用にも、修繕積立金を取り崩せます。

3 ×

修繕積立基金や一時金は、将来の計画修繕に充てるお金なので、修繕積立金会計に繰り入れます。

4 ○

長期修繕計画の作成や見直しの費用、そのための調査・診断の費用は、財産状態に応じて管理費・修繕積立金のどちらからでも出せます。

公式問題で問22を見る

問23 推定修繕工事項目

長期修繕計画作成ガイドラインで、既存マンションの推定修繕工事項目の決め方、計上しない項目の明示、性能向上項目の追加を確かめる組合せ問題です。

正解 1

不適切なのはアだけで、正解は1です。既存マンションでは、新築時の設計図書だけでなく、現状の計画や修繕の履歴、調査・診断の結果も踏まえて項目を設定します。

ア ×

既存マンションの推定修繕工事項目は、現状の長期修繕計画を踏まえ、保管している設計図書、修繕等の履歴、調査・診断の結果などに基づいて設定します。新築時の設計図書だけでは足りません。

イ ○

修繕周期が計画期間に入らず工事費を計上していない項目は、その旨を明示します。

ウ ○

区分所有者の要望など必要に応じて、建物・設備の性能向上に関する項目を追加することが望ましいとされています。

公式問題で問23を見る

問24 修繕周期と工事時期

長期修繕計画作成ガイドラインで、計画の構成、示すべき概要、大規模修繕工事の一般的な周期を確かめます。

正解 1

計画の構成は、建物・設備の概要等、調査・診断の概要、計画作成と修繕積立金の額の設定の考え方、計画の内容、修繕積立金の額の設定の5項目が基本です。4項目とする1が最も不適切です。

1 ×

基本の構成は5項目で、「長期修繕計画の作成・修繕積立金の額の設定の考え方」が抜けています。

2 ○

計画には、会計状況や設計図書等の保管状況などの概要を示します。

3 ○

維持管理の状況として、法定点検、調査・診断、計画修繕工事、計画の見直しの実施状況を示します。

4 ○

外壁塗装や屋上防水などの大規模修繕工事の周期は、仕様によって違いますが、一般に12〜15年程度です。

公式問題で問24を見る

問25 均等積立・段階増額

修繕積立金ガイドラインが示す均等積立方式と段階増額積立方式の特徴と注意点を確かめます。

正解 4

段階増額積立方式は将来の負担増を前提にしているため、増額時に区分所有者の合意が得られず修繕積立金が不足するおそれがあります。不足しないとする4が最も不適切です。

1 ○

均等積立方式は将来にわたり定額で負担するため、増額を組み込んでおらず、安定した積立てができます。

2 ○

均等積立方式でも、計画の見直しによって増額が必要になる場合があります。

3 ○

段階増額積立方式は資金需要に応じて徴収する方式で、当初の負担が小さく、多額の資金を管理する必要性も均等積立方式より低くなります。

4 ×

段階増額積立方式は将来の増額を前提とするため、計画どおりに増額しようとしても合意形成ができず、修繕積立金が不足することがあります。

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区分所有法・標準管理規約の解答・解説(13問)

問26 集会招集通知

区分所有法の集会の招集通知について、共有住戸への通知先、通知場所、掲示による通知、招集手続の省略を確かめる個数問題です。

正解 2

不適切なのはアとウの二つで、正解は2です。

ア ×

専有部分を共有している場合、招集通知は議決権を行使すべき者として定められた人にすれば足ります(区分所有法35条2項)。その人が長期出張中でも、妻にあてて出す義務はありません。

イ ○

区分所有者が通知を受ける場所を管理者に知らせていないときは、その人の専有部分がある場所にあてて出せば足ります(35条3項)。

ウ ×

建物内に住所がある区分所有者への通知を建物内の掲示で行うには、規約に特別の定めが必要です(35条4項)。全員が建物内に住んでいても同じです。

エ ○

区分所有者全員の同意があれば、招集の手続を経ずに集会を開けます(36条)。

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問27 修繕積立金の取崩し

標準管理規約(単棟型)で、修繕積立金から支出できる費用と、管理費から出す費用や支出できない費用を見分ける個数問題です。

正解 2

修繕積立金を充てられるのはイとウの二つで、正解は2です。

ア ×

外灯の管球の交換は日常の保守で、共用設備の保守維持費として管理費から出します(標準管理規約27条)。

イ ○

計画修繕工事の前提となる建物診断の費用は修繕工事の一環とされ、原則として修繕積立金から出します(32条関係コメント)。

ウ ○

不要になった浄化槽を撤去してプレイロットを作るのは、敷地・共用部分等の変更にあたり、修繕積立金を取り崩せます(28条1項3号)。

エ ×

共用配管と一体の専有部分の配管工事の費用を修繕積立金から出すには、あらかじめ規約にその旨を定めておく必要があります(21条関係コメント)。規約に定めがなければ充てられません。

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問28 占有者の権利義務

標準管理規約(単棟型)で、同居親族による代理行使、賃借人による帳簿の閲覧、緊急時の立入り、賃貸時の誓約書を確かめます。

正解 1

組合員の住戸に同居する親族は代理人になれるため、同居している甥に議決権を行使させられます(標準管理規約46条5項)。最も適切なのは1です。

1 ○

代理人になれる者には、組合員の住戸に同居する親族が含まれます(46条5項)。議題がペットの飼育禁止であっても、同居している甥を代理人にできます。

2 ×

会計帳簿などは組合員のほか利害関係人も閲覧を請求でき、賃借人も法律上の利害関係を持つ者として利害関係人に含まれます(64条関係コメント)。

3 ×

災害や事故で緊急に立ち入らないと他の住戸などに重大な影響が出るおそれがあるとき、理事長は専有部分に立ち入れます(23条4項)。賃借人は拒めません。

4 ×

賃貸するとき、区分所有者は規約と使用細則を守る条項を賃貸借契約に入れ、誓約書は契約の相手方(賃借人)に提出させます(19条2項)。区分所有者が提出するのではありません。

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問29 共有住戸の議決権行使

共有住戸の分割請求と分割方法、無断で住戸を占有する者による時効取得と占有の推定について、民法と区分所有法で確かめます。

正解 4

占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏かつ公然と占有するものと推定されます(民法186条1項)。最も適切なのは4です。

1 ×

共有者はいつでも分割を請求できますが、5年以内の不分割特約を結んでいれば、その期間中は請求できません(256条1項)。

2 ×

協議が調わなければ裁判所に分割を請求でき、裁判所は現物分割や、一部の共有者に持分を取得させて代金を払わせる方法も選べます(258条2項)。競売に限られません。

3 ×

共用部分の共有持分は専有部分の処分に従います(区分所有法15条1項)。専有部分を時効取得すれば、共用部分の持分も一緒に取得します。

4 ○

占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ公然と占有するものと推定されます(民法186条1項)。

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問30 抵当権と滞納管理費

抵当権が設定された住戸の滞納管理費について、先取特権の行使、抵当権の効力が及ぶ範囲、賃料への物上代位の優劣を確かめます。

正解 3

区分所有法7条の先取特権は共益費用の先取特権とみなされる一般の先取特権で、登記された抵当権には劣後します。賃料債権の差押えでも抵当権者Bが優先するので、最も適切なのは3です。

1 ×

区分所有法7条の先取特権は一般の先取特権として扱われ、登記がなくても行使できます(民法336条、民事執行法181条1項4号)。

2 ×

共用部分の共有持分は専有部分と分離して処分できないため(区分所有法15条2項)、抵当権の効力は持分にも及びます。抵当権設定契約で除外することはできません。

3 ○

管理組合の先取特権は、優先権の順位と効力で共益費用の先取特権とみなされ(7条2項)、登記した抵当権者には対抗できません。抵当権者Bが物上代位で賃料債権を差し押さえれば、Bが優先します。

4 ×

抵当権の効力が及ぶのは、建物に付加して一体となった物(民法370条)や設定当時の従物です。区分所有法7条の先取特権のように、建物に備え付けた動産一般に及ぶわけではありません。

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問31 管理組合法人の成立

60戸のマンションで管理組合を法人にする集会について、招集通知の期限、通知の部数、決議に必要な数、議案の要領を確かめる個数問題です。

正解 3

適切なのはア・イ・ウの三つで、正解は3です。法人化は、出題時に議案の要領の通知が必要だった決議事項には含まれていませんでした。

ア ○

招集通知は会日の少なくとも1週間前に発します(区分所有法35条1項)。会日12月3日を算入せずに1週間さかのぼるので、11月25日までに発します。

イ ○

2住戸を単独で持つ人が5人いるので、区分所有者は55人です。通知は区分所有者ごとに出すので55部で足ります。

ウ ○

出題時の47条1項では、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の決議が必要でした。55人の4分の3は41.25人なので42人以上、60議決権の4分の3で45以上です。2026年4月施行の改正法では、各過半数が出席した集会で出席者の各4分の3以上による決議に改められています。

エ ×

出題時の35条5項では、議案の要領を通知するのは共用部分の重大変更、規約の設定・変更・廃止、建替えなどの決議に限られ、法人化は含まれませんでした。改正法では、すべての招集通知に議案の要領を示します(35条1項)。

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問32 電磁的記録・電磁的方法

区分所有法で、議事録・規約の電磁的記録による作成、電磁的方法による議決権行使、電磁的方法による決議の要件を確かめます。

正解 4

集会を開かずに電磁的方法で決議するには区分所有者全員の承諾があれば足り、規約の定めは要件ではありません(区分所有法45条1項)。最も不適切なのは4です。

1 ○

議事録は、書面か電磁的記録で作成します(42条1項)。規約の定めは要りません。

2 ○

規約も、書面か電磁的記録で作成します(30条5項)。

3 ○

規約か集会の決議で定めれば、書面に代えて電磁的方法で議決権を行使できます(39条3項)。

4 ×

区分所有者全員の承諾があれば、書面又は電磁的方法で決議できます(45条1項)。規約に定めがなくてもかまいません。

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問33 団地内建物の建替え決議

団地内建物の一括建替え決議と、特定の建物だけを建て替える場合の建替え承認決議の要件を確かめる個数問題です。

正解 2

不適切なのはアとエの二つで、正解は2です。

ア ×

建替え承認決議は団地内建物の一部が区分所有建物であればできますが(区分所有法69条1項)、一括建替え決議は団地内建物の全部が区分所有建物でなければできません(70条1項)。

イ ○

一括建替え決議は、団地内建物の敷地がその区分所有者全員の共有である場合にできます(70条1項)。

ウ ○

一括建替え決議には、各棟の管理を団地管理組合で行う旨の規約が定められていることが必要です(70条1項)。棟別に管理する規約のままではできません。

エ ×

建替え承認決議は、団地管理組合の集会で議決権の4分の3以上の多数で行い、敷地共有者の数は要件になりません(69条1項)。特別の影響を受ける者の承諾が必要な点は正しい記述です(69条5項)。

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問34 管理組合法人

管理組合法人の代表の方法、理事の任期、成立前の決議等の効力、管理者との関係を確かめる個数問題です。

正解 3

不適切なのはア・イ・エの三つで、正解は3です。

ア ×

理事が数人いれば各自が代表しますが、規約や集会の決議で、数人の理事が共同して代表すると定めることができます(区分所有法49条5項)。

イ ×

理事の任期は2年で、規約で定められるのは3年以内の期間です(49条6項)。5年にはできません。

ウ ○

法人の成立前の集会の決議、規約、管理者の職務の範囲内の行為は、成立後の管理組合法人にも効力を生じます(47条5項)。

エ ×

管理組合法人には管理者の規定が適用されないため(47条11項)、管理者は置かれません。代表理事に管理者を兼ねさせることはできません。

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問35 管理組合役員

標準管理規約(単棟型)で、外部役員の選任方法、理事の報告先、役員の報酬、監事の権限を確かめる個数問題です。

正解 2

適切なのはアとウの二つで、正解は2です。

ア ○

組合員以外の者から理事や監事を選ぶ場合の選任方法は、細則で定めます(標準管理規約35条4項)。

イ ×

理事が管理組合に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を見つけたときは、直ちに監事に報告します(40条2項)。理事長ではありません。

ウ ○

役員は、別に定めるところにより、活動に応じた必要経費の支払と報酬を受けられます(37条2項)。

エ ×

業務の執行や財産の状況に不正があると認めるとき、監事は臨時総会を招集できます(41条3項)。理事会の招集を直ちに請求しなければならないとする定めではありません。

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問36 専有部分・共用部分の工事

標準管理規約(単棟型)で、フローリング工事の承認手続、窓ガラスの破損、緊急時の保存行為の費用、玄関扉の改良工事を確かめます。

正解 4

住宅の性能を高める玄関扉などの改良工事は、管理組合が計画修繕として責任と負担をもって実施します(標準管理規約22条1項)。最も適切なのは4です。

1 ×

フローリング工事などの申請について、理事長は理事会の決議で承認・不承認を決めます(17条3項)。理事長の判断だけでは決められません。

2 ×

窓ガラスが割れたときの入替えなど、通常の使用に伴う保存行為は、専用使用権を持つ区分所有者の責任と負担で行います(21条1項ただし書)。

3 ×

専有部分の使用に支障があり緊急を要する保存行為は、承認なしに行えます(21条3項ただし書)。規約に違反した保存行為ではないので、費用を当然に行った区分所有者が負担するわけではありません。

4 ○

開口部の改良工事で防犯・防音・断熱など住宅の性能を高めるものは、管理組合がその責任と負担で計画修繕として実施します(22条1項)。

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問37 規約違反・義務違反

規約・使用細則の違反や共同の利益に反する行為への対応として、警告の相手方、差止め訴訟の決議機関、弁明の機会、弁護士費用の請求を確かめる個数問題です。

正解 2

不適切なのはアとイの二つで、正解は2です。

ア ×

理事長は、理事会の決議を経て、区分所有者だけでなく専有部分を借りている人にも勧告・指示・警告ができます(標準管理規約67条1項)。

イ ×

使用細則違反の行為の差止めを求める訴訟は、理事会の決議を経て理事長が管理組合を代表して追行します(67条3項)。総会の決議は要りません。

ウ ○

専有部分の使用禁止を請求する集会の決議をするには、あらかじめ相手方の区分所有者に弁明の機会を与えます(区分所有法58条3項)。

エ ○

規約違反の差止め訴訟を起こす場合、理事長は相手方に違約金としての弁護士費用や差止めの諸費用を請求できます(67条4項)。

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問38 分譲契約と専用使用権

分譲時に設定された駐車場の専用使用権と使用料の増額について、最高裁判所の判断(最判平成10年10月30日)を確かめる組合せ問題です。

正解 4

適切なのはウとエで、正解は4です。

ア ×

駐車場の専用使用権は区分所有者全員の共有に属する敷地の使用に関する権利であり、分譲後は規約と集会決議による団体的な規制に服すると判断されています。

イ ×

承諾が必要なのは、規約の変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときです(区分所有法31条1項後段)。権利を変更すれば常に承諾が要るわけではありません。

ウ ○

特別の影響を及ぼすときとは、変更の必要性・合理性と受ける不利益を比べ、不利益が受忍すべき限度を超える場合をいいます。

エ ○

増額に必要性と合理性があり、増額後の使用料が社会通念上相当な額であれば、専用使用権者は増額を受け入れるべきで、特別の影響にはあたらないと判断されています。

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マンション管理適正化法の解答・解説(5問)

問46 マンション管理適正化法

マンション管理適正化法で、都道府県等の協力要請、区分所有者等の努力義務、市長による勧告、管理計画の記載事項を確かめる個数問題です。

正解 3

適切なのはア・ウ・エの三つで、正解は3です。区分所有者等の役割も法律に定められています。

ア ○

都道府県等は、推進計画の作成・変更や計画に基づく措置の実施のため特に必要なときは、管理組合やマンション管理業者などに調査への協力を求められます(3条の2第6項)。

イ ×

管理組合の努力義務に加え、区分所有者等も管理組合の一員としての役割を適切に果たすよう努めなければならないと定められています(5条2項)。

ウ ○

市の区域では市長が、管理組合の運営が適正化指針に照らして著しく不適切だと把握したとき、管理者等に指針に即した管理を行うよう勧告できます(5条の2第2項)。

エ ○

認定を申請する管理計画には、修繕その他の管理にかかる資金計画を記載します(出題時の5条の3第2項)。

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問47 適正化法の用語定義

マンション管理適正化法2条の用語(マンション、マンション管理業、マンション管理業者、管理業務主任者)の定義を確かめる個数問題です。

正解 2

適切なのはイとウの二つで、正解は2です。

ア ×

2以上の区分所有者がいて人の居住用の専有部分がある建物とその敷地・附属施設はマンションです(2条1号イ)。住んでいるのが全員賃借人でも含まれます。

イ ○

マンション管理業は、管理組合から委託を受けて基幹事務を含む管理事務を業として行うことです。基幹事務の一部だけを行う場合はあたりません。

ウ ○

マンション管理業者は、国土交通省のマンション管理業者登録簿に登録を受けてマンション管理業を営む者です(2条8号、44条)。

エ ×

管理業務主任者は、管理業務主任者証の交付を受けた者です(2条9号)。試験に合格して登録を受けただけでは足りません。

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問48 重要事項説明

管理受託契約の重要事項説明について、説明会の時期、同一条件での更新、電磁的方法による提供、主任者証の提示を確かめる個数問題です。

正解 2

適切なのはイとエの二つで、正解は2です。

ア ×

説明会は契約締結前にあらかじめ開けばよく、1週間前までという期限はありません。1週間前までに行うのは、重要事項と説明会の日時・場所を書いた書面の交付です(72条1項)。

イ ○

同一条件で更新するときは、あらかじめ区分所有者等全員に重要事項を記載した書面を交付します(72条2項)。

ウ ×

書面に代えて電磁的方法で提供するには、区分所有者等や管理者等の承諾が必要です(72条6項)。

エ ○

管理業務主任者は、重要事項を説明するとき、相手方の請求がなくても管理業務主任者証を提示します(72条4項)。

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問49 修繕積立金等の分別管理

施行規則87条の修繕積立金等の管理方法(イ・ロ・ハ)ごとに、印鑑の管理、収納口座の残額の扱い、保証契約の要否が法令に違反するかを見分けます。

正解 1

違反するのはアとイで、正解は1です。

ア 違反

イの方法で管理する場合、管理業者は保管口座の印鑑や引出用カードを管理してはなりません(施行規則87条4項)。管理者等の承認があっても同じです。収納口座の印鑑を管理すること自体は禁じられていません。

イ 違反

ロの方法では、毎月その月分の管理費から管理事務の費用を差し引いた残額を翌月末日までに収納口座から保管口座へ移し換えなければなりません(87条2項1号ロ)。収納口座に置き続けることはできません。

ウ 適法

1か月分の修繕積立金等の合計額以上の保証契約が必要なのは、イかロの方法で管理する場合です(87条3項)。収納・保管口座で管理するハの方法では保証契約は要りません。

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問50 マンション管理業者の義務

マンション管理業者の標識の掲示、役員が暴力団員の場合の処分、契約成立時の書面の交付先、管理事務の報告の内容を確かめます。

正解 3

管理組合に管理者等がいて、管理業者自身が管理者等でない場合、契約成立時の書面は管理者等に交付すれば足ります(マンション管理適正化法73条1項)。最も適切なのは3です。

1 ×

標識は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に掲げます(71条)。主たる事務所だけでは足りません。

2 ×

役員に暴力団員がいる場合は登録の欠格事由に該当し、国土交通大臣は登録を取り消さなければなりません(83条)。業務停止の処分ではありません。

3 ○

管理者等が置かれ、管理業者がその管理者等でない場合、契約成立時の書面は管理者等に交付すれば足ります(73条1項)。

4 ×

毎月の収支状況の書面を交付していても、管理事務の報告(77条)では事業年度の会計の収入・支出の状況を報告しなければなりません。

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出典と照合

出典は一般社団法人マンション管理業協会が公表した令和5年度の試験問題と正解です。問題本文と選択肢は転載していません。解説は資格Hubが条文、標準管理規約、国の指針とガイドラインを確認して書いたもので、試験実施団体とは関係ありません。

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