2024年11月24日実施・全50問・公式正解照合

マンション管理士試験
令和6年度の解答・解説

令和6年度のマンション管理士試験について、問1〜50の公式正解と各肢の判断根拠をこのページに載せています。問題本文は転載していないため、公益財団法人マンション管理センターの公式問題PDFを開き、問番号を合わせて読んでください。

公開 ・更新 ・作成 資格Hub(運営 Boson)・正答の照合方法

令和6年度の合格最低点と合格率

試験日2024年11月24日
合格最低点50問中37問以上正解(試験の一部免除者は45問中32問以上正解)
受験者数・合格者数10,955名・1,389名
合格率12.7%

出典:マンション管理センター「令和6年度 正解一覧」、マンション管理センター「令和7年度マンション管理士試験の結果について」(前年度の実績)

令和8年度に読み替える点

各問の正解は、出題年度の法令・規約で判断しています。2026年4月1日に改正区分所有法などが施行され、集会の普通決議は出席者の各過半数で、規約の変更や共用部分の重大変更は区分所有者と議決権の各過半数が出席した集会で出席者の各4分の3以上で決める形に改められました。招集通知にはすべての議題で議案の要領を示し、耐震性不足などの建物は建替え決議の要件が4分の3に下がり、被災マンション法の再建決議は区分所有法75条に移っています。

改正で扱いが変わる肢は、その問の解説に注記しています。令和8年度の受験では、改正後の条文をe-Gov法令検索の区分所有法で確かめてください。

正答一覧(全50問)

公式問題・正解と照合しています。問番号を選ぶと各肢の根拠へ移動します。

区分所有法・被災区分所有法

問題正答論点
問13管理組合と団地管理組合
問22共用部分の使用・持分・変更
問34敷地利用権の分離処分と賃借権
問43管理者の選任・解任・代理権
問53駐車場専用使用料の増額
問61普通決議で決められる事項
問73管理組合法人の理事・監事
問82管理費滞納と先取特権・時効
問91共同利益違反と使用禁止請求
問103大規模滅失後の復旧決議
問113全部滅失後の敷地共有者等集会

民法・借地借家法・登記

問題正答論点
問123共有物の変更・管理・分割
問133売買契約の解除・代金・危険負担
問141賃借人の修繕・原状回復・損害賠償
問152適法転貸と賃貸借の終了
問161売買契約締結の委任
問173相続と管理費債務
問183所有権登記と区分建物

標準管理規約・管理組合運営

問題正答論点
問252高齢居住者への支援と規約
問263外部専門家の活用
問273駐車場使用契約・使用料
問284建替え・敷地売却の費用
問293理事会と理事長の権限
問302集会室の迷惑行為への対応
問312団地総会と棟総会
問323団地理事会の開催・運営
問333団地型・複合用途型規約

管理組合会計

問題正答論点
問344発生主義による年度決算
問353管理組合の消費税

建物・設備・修繕

問題正答論点
問364大規模修繕の施工会社選定
問373管理組合が保管する設計図書
問383外壁劣化の調査方法
問394外壁の断熱性能
問401建築物省エネ法
問413耐震性能と耐震改修
問422駐車場の形式・寸法・設備
問433給排水・換気設備
問443排水管の清掃・維持管理
問451消防・昇降機設備の保守点検

マンション管理適正化法

問題正答論点
問463管理適正化基本方針
問471管理計画認定と行政措置
問482管理計画認定基準
問493マンション管理士の登録・義務
問501マンション管理業者の業務規制

令和5〜7年度150問のマンション管理士解説集PDF

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この年度の出題構成

7分野に分かれ、最多の区分所有法・被災区分所有法は11問(22%)です。復習する分野は、各問の正誤と理解できなかった根拠から選べます。

次に多いのが建物・設備・修繕の10問で、上位2分野で42%を占めます。

当サイトの分類では論点名が50件あり、同名の論点は重複していません。名称が異なる問題でも、必要な知識や考え方が共通する場合があります。

読み取れた50問の正答番号は3が25件、4が6件です。正答の分布は次の問題の答えを予測する根拠にはなりません。見直しは問題の条件と選択肢の根拠から行ってください。

分野出題数割合この年に問われた論点
区分所有法・被災区分所有法11問22%管理組合と団地管理組合、共用部分の使用・持分・変更、敷地利用権の分離処分と賃借権、管理者の選任・解任・代理権、駐車場専用使用料の増額、普通決議で決められる事項、管理組合法人の理事・監事、管理費滞納と先取特権・時効
建物・設備・修繕10問20%大規模修繕の施工会社選定、管理組合が保管する設計図書、外壁劣化の調査方法、外壁の断熱性能、建築物省エネ法、耐震性能と耐震改修、駐車場の形式・寸法・設備、給排水・換気設備
標準管理規約・管理組合運営9問18%高齢居住者への支援と規約、外部専門家の活用、駐車場使用契約・使用料、建替え・敷地売却の費用、理事会と理事長の権限、集会室の迷惑行為への対応、団地総会と棟総会、団地理事会の開催・運営
民法・借地借家法・登記7問14%共有物の変更・管理・分割、売買契約の解除・代金・危険負担、賃借人の修繕・原状回復・損害賠償、適法転貸と賃貸借の終了、売買契約締結の委任、相続と管理費債務、所有権登記と区分建物
再生・都市計画・建築関連法令6問12%建替組合・権利変換計画、都市計画区域と区域区分、建築物の安全措置・定期報告、貯水槽水道の管理、共同住宅の消防用設備、防犯設計の基本原則
マンション管理適正化法5問10%管理適正化基本方針、管理計画認定と行政措置、管理計画認定基準、マンション管理士の登録・義務、マンション管理業者の業務規制
管理組合会計2問4%発生主義による年度決算、管理組合の消費税
正答番号1234
件数118256

集計は当サイトが公開している全50問・200件の解説から作成しました。問題と正答は試験実施団体の公表資料と照合しています。

区分所有法・被災区分所有法の解答・解説(11問)

問1 管理組合と団地管理組合

管理組合と団地管理組合が、区分所有者の意思と関係なく法律上当然に成立するかを確かめる問題です。

正解 3

一部共用部分の管理は、区分所有者全員の利害に関係するものや規約で定めたものは全員で行うので、「当然に」一部の区分所有者の団体だけで行うとはいえません。誤りは3です。

1 ○

区分所有者は、建物と敷地・附属施設を管理するための団体を全員で当然に構成します(区分所有法3条前段)。加入の手続は要りません。

2 ○

団体ができても、集会・規約・管理者を置くかどうかは任意です。置く場合に区分所有法の手続に従います(3条前段)。

3 ×

一部共用部分でも、区分所有者全員の利害に関係するものや、全員の規約で定めたものは全員で管理します(16条)。当然に一部の区分所有者だけで管理するわけではありません。

4 ○

団地内の土地や附属施設を団地建物所有者が共有していれば、団地建物所有者全員で団地管理組合を構成します(65条)。

公式問題で問1を見る

問2 共用部分の使用・持分・変更

共用部分の使用・登記・持分割合・変更決議の要件を一つずつ確かめる組合せ問題です。

正解 2

正しいのはイとウで、正解は2です。共用部分の使用は「用方に従って」行い、変更決議の要件のうち規約で減らせるのは区分所有者の定数だけです。

ア ×

共用部分の使用は「持分に応じて」ではなく、その用方に従って行います(13条)。持分が小さくても廊下全体を使えます。

イ ○

共用部分に関する物権の得喪変更は登記なしで第三者に対抗できます(11条3項による民法177条の適用除外)。

ウ ○

持分割合は専有部分の床面積の割合によるのが原則で、規約で別の定めができます(14条1項・4項)。

エ ×

出題時の17条1項では、重大変更の決議で規約により過半数まで減らせるのは区分所有者の定数だけで、議決権の4分の3は減らせません。2026年4月施行の改正法で決議要件が見直されたため、令和8年度は改正後の条文で確かめます。

公式問題で問2を見る

問3 敷地利用権の分離処分と賃借権

敷地利用権が借地権(賃借権)の場合の分離処分・譲渡・転貸と、賃貸人の地位の移転を整理します。

正解 4

敷地の新所有者Yが賃貸人の地位を賃借人に対抗するには、所有権移転登記が必要です。正しいのは4です。

1 ×

規約に別段の定めがない限り、専有部分と敷地利用権は分離して処分できません(22条1項)。地主Xの承諾があっても、この禁止は外れません。

2 ×

専有部分と一体で敷地利用権を譲るときに、他の準共有者B・Cの同意は要りません。賃借権の譲渡として問題になるのは賃貸人Xの承諾です(民法612条)。

3 ×

区分所有者が専有部分を賃貸しても、借地の転貸には当たらないと考えられます。建物の賃借人は建物の利用に伴って敷地を使うにすぎません。

4 ○

賃貸不動産が譲渡されると賃貸人の地位は新所有者に移りますが、賃借人に対抗するには所有権移転登記が必要です(民法605条の2第3項)。

公式問題で問3を見る

問4 管理者の選任・解任・代理権

管理者の選任資格、解任請求の要件、理事長の解職、訴訟追行権の四つを判定します。

正解 3

正しいのはア・ウ・エの三つで、正解は3です。管理者の解任請求は、区分所有者であれば一人でもできます。

ア ○

管理者は集会決議(規約で別段の定めも可)で選任し、区分所有者以外の人や法人でもかまいません(25条1項)。

イ ×

管理者に不正な行為など職務に適しない事情があるときは、各区分所有者が単独で解任を裁判所に請求できます(25条2項)。少数株主権のような持分要件はありません。

ウ ○

理事の互選で理事長を選ぶ規約の下では、規約に定めがなくても理事会決議で理事長職を解くことができると判例は判断しています(最判平成29年12月18日)。

エ ○

管理者は、規約か集会の決議があれば、区分所有者のために原告・被告になれます(26条4項)。

公式問題で問4を見る

問5 駐車場専用使用料の増額

有償の駐車場専用使用料を規約変更で増額する場合の「特別の影響」の判断基準(判例)を確かめます。

正解 3

使用料の増額に必要性・合理性があり、社会通念上相当な額であれば、専用使用権者の承諾がなくても特別の影響には当たりません。誤りは3です。

1 ○

規約の変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときは、その人の承諾が必要です(31条1項後段)。

2 ○

特別の影響は、変更の必要性・合理性と受ける不利益を比べ、不利益が受忍限度を超えるかで判断します(最判平成10年10月30日)。

3 ×

増額に必要性・合理性があり、増額後の額が社会通念上相当であれば、特別の影響は及ばず、承諾なしに規約を変更できます。

4 ○

専用使用権者が増額の効力を訴訟で争っている間、支払拒否を理由に契約を解除して専用使用権を奪うことは、特段の事情がない限り許されないとされています。

公式問題で問5を見る

問6 普通決議で決められる事項

集会の普通決議(区分所有者・議決権の各過半数)で決められる事項を選ぶ問題です。

正解 1

普通決議で決められるのはアとイで、正解は1です。

ア ○

形状又は効用の著しい変更を伴わない共用部分の変更(軽微変更)は、共用部分の管理として普通決議で決めます(18条1項)。

イ ○

規約に別段の定めがない共用部分の管理は、普通決議によります(18条1項)。

ウ ×

出題時の17条1項では、重大変更で規約により減らせるのは区分所有者の定数だけです。議決権を過半数とする規約は効力がなく、議決権は4分の3以上が必要です。

エ ×

建物価格の2分の1を超える部分が滅失したときの復旧は、区分所有者・議決権の各4分の3以上の特別決議が必要です(61条5項)。

公式問題で問6を見る

問7 管理組合法人の理事・監事

管理組合法人の理事の代理出席・代表権・代理権の制限と、収益事業への課税を確かめます。

正解 3

理事の代理権に加えた制限は、登記をしても善意の第三者に対抗できません。誤りは3です。

1 ○

管理組合法人の理事は、規約や集会の決議で禁止されていなければ、特定の行為の代理を他人に委ねられます(49条の3)。事故のあるときに配偶者に限って理事会へ代理出席させる規約も定められます。

2 ○

理事が数人いても、別段の定めがなければ各理事が管理組合法人を代表します(49条4項・5項)。

3 ×

理事の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗できません(49条の2)。登記によって対抗できるようになる仕組みはありません。

4 ○

携帯電話基地局の設置料収入は収益事業(不動産貸付業)の所得として、管理組合法人でも普通法人と同じ税率で課税されます。

公式問題で問7を見る

問8 管理費滞納と先取特権・時効

管理費の滞納に対する特定承継人への請求、競売請求、先取特権の順位を判定する個数問題です。

正解 2

誤っているのはウとエの二つで、正解は2です。

ア ○

管理費等の債権は、債務者の特定承継人に対しても行使できます(8条)。譲受人Bにも請求できます。

イ ○

59条の競売請求の決議をするには、あらかじめ対象の区分所有者に弁明の機会を与えなければなりません(59条2項・58条3項)。

ウ ×

区分所有法7条の先取特権は、優先権の順位と効力について共益費用の先取特権とみなされます(7条2項)。動産保存の先取特権と同順位ではありません。

エ ×

59条の競売請求は、他の方法では共同生活の維持を図ることが困難な場合に限られます。先取特権の実行で満足を得られるなら、この要件を満たしません。

公式問題で問8を見る

問9 共同利益違反と使用禁止請求

共同の利益に反する行為への専有部分の使用禁止請求(区分所有法58条)の要件・効果・強制執行を確かめます。

正解 1

使用禁止請求は、先に行為の停止を求めて従わなかったことを要件にしていません。誤りは1です。

1 ×

要件は、共同生活上の障害が著しく、停止等の請求では障害を除けないことです(58条1項)。停止の請求を先に行い、任意に従わなかったことまでは求められていません。

2 ○

使用禁止は義務違反者本人の使用を止めるもので、専有部分を第三者に賃貸することまでは禁じられません。

3 ○

使用禁止請求の規定は占有者には準用されていません。占有者に対しては、契約解除と引渡し請求(60条)を使います。

4 ○

使用禁止は代わりの人が実現できない不作為の義務なので、履行しない期間に応じて金銭を払わせる間接強制で執行します(民事執行法172条)。

公式問題で問9を見る

問10 大規模滅失後の復旧決議

大規模滅失(建物価格の2分の1超)の復旧決議に伴う招集期間・買取請求・連帯責任の規定を確かめます。

正解 3

買取指定者が代金を払わないとき、決議賛成者は、買取指定者に資力があり執行が容易だと証明しない限り連帯して責任を負います。正しいのは3です。

1 ×

復旧決議の集会でも、招集通知は原則どおり会日の1週間前までに出せば足ります(35条1項)。2か月前の通知が必要なのは建替え決議の集会です。

2 ×

買取請求ができなくなるのは、招集者が4か月以上の期間を定めて確答を書面で催告し、その期間が過ぎたときです(61条)。決議の日から4か月で一律に消える権利ではありません。

3 ○

決議賛成者(買取指定者を除く)は、買取指定者の代金債務について連帯して責任を負います。免れるには、買取指定者に資力があり執行が容易であることを自ら証明します(61条)。

4 ×

各区分所有者が時価での買取りを請求できるのは、滅失の日から6か月以内に復旧決議や建替え決議がない場合です(61条)。2年ではありません。

公式問題で問10を見る

問11 全部滅失後の敷地共有者等集会

災害で区分所有建物が全部滅失した後に開く敷地共有者等集会(被災マンション法)の招集と出席者を確かめます。

正解 3

建物がなくなった後の敷地共有者等集会では、占有者の意見陳述権の規定は準用されません。誤りは3です。

1 ○

招集通知は会日の1週間前までに発しますが、方法は法律上書面に限られず、口頭でもかまいません(被災マンション法3条1項による区分所有法35条の準用)。

2 ○

敷地共有者等が通知を受ける場所を管理者に届け出ていれば、その場所に宛てて通知できます(区分所有法35条3項の準用)。

3 ×

区分所有法44条(占有者の意見陳述)は敷地共有者等集会に準用されていません。建物が全部滅失しているので、専有部分の占有者という立場もありません。

4 ○

敷地共有者等は、政令施行日から3年間、集会を開き、敷地の保存や決議の実行のため管理者を置くことができます(被災マンション法2条)。

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民法・借地借家法・登記の解答・解説(7問)

問12 共有物の変更・管理・分割

持分の異なる共有者が、共有物の使用・保存・管理者選任をそれぞれどの要件で行えるかを確かめます。

正解 3

保存行為は各共有者が単独でできます。正しいのは3です。

1 ×

各共有者は、持分に応じて共有物の全部を使用できます(民法249条1項)。他の共有者の同意がないと全体を使えないわけではありません。

2 ×

共有者は、善良な管理者の注意をもって共有物を使用しなければなりません(249条3項)。自己の財産と同じ注意では足りません。

3 ○

保存行為は各共有者が単独で行えます(252条5項)。

4 ×

共有物の管理者の選任は管理に関する事項で、持分の価格の過半数で決めます(252条1項)。持分2分の1のAは、BかCの一方の同意で過半数になります。

公式問題で問12を見る

問13 売買契約の解除・代金・危険負担

売主が履行を提供した後に買主が受領を拒んだ場合(受領遅滞)の保存義務・費用・危険の移転を確かめます。

正解 3

受領遅滞の後に双方の責めに帰すことのできない事由で目的物が滅失すると、債権者の責めに帰すべき事由とみなされるので、売主は代金を請求できます。誤りは3です。

1 ○

受領遅滞の後、特定物の引渡債務者の保存義務は自己の財産と同一の注意に軽くなります(民法413条1項)。

2 ○

受領拒絶で増えた履行の費用は、債権者(買主B)の負担です(413条2項)。

3 ×

受領遅滞中の不可抗力による滅失は債権者の責めに帰すべき事由とみなされます(413条の2第2項)。Bは代金の支払を拒めず、Aは代金を請求できます(536条2項)。

4 ○

履行不能が債権者の責めに帰すべき事由によるとみなされるので、Bは契約を解除できません(543条)。

公式問題で問13を見る

問14 賃借人の修繕・原状回復・損害賠償

賃借人の不注意による溢水について、損害賠償請求権の時効・敷金充当・修繕・同居者の過失を整理します。

正解 1

債務不履行に基づく損害賠償請求権の時効は、権利を行使できると知った時から5年です。誤りは1です。

1 ×

契約上の義務違反(用法遵守義務・保管義務違反)による損害賠償請求権は、行使できることを知った時から5年で時効にかかります(166条1項1号)。3年ではありません。

2 ○

敷金は賃料だけでなく賃貸借から生じる賃借人の金銭債務全般を担保します。賃貸人は損害賠償債務の弁済に敷金を充てられます(622条の2第2項)。

3 ○

賃借人が修繕の必要を通知したのに賃貸人が相当期間内に修繕しないときは、賃借人が自ら修繕できます(607条の2第1号)。

4 ○

同居の配偶者Cは不法行為責任を負います。Bも、履行補助者であるCの過失について契約上の責任を負います。

公式問題で問14を見る

問15 適法転貸と賃貸借の終了

賃貸人の承諾を得た転貸(適法転貸)で、賃貸人と転借人の間に生じる権利義務を確かめます。

正解 2

転借人は賃貸人に対して義務を直接負いますが、修繕を求めるような権利を賃貸人に直接もつわけではありません。誤りは2です。

1 ○

転借人は、原賃貸借の債務の範囲内で、転貸借上の債務を賃貸人に直接履行する義務を負います(613条1項)。賃貸人は転借人に直接賃料を請求できます。

2 ×

613条が定めるのは転借人の賃貸人に対する義務だけです。転借人が賃貸人に修繕を請求する権利は生じません。

3 ○

転借人Cにとって転貸人Bは賃貸人に当たるので、Bの負担に属する必要費を支出すれば、Bに直ちに償還を請求できます(608条1項)。

4 ○

原賃貸借が賃借人の債務不履行で解除されたときは、賃貸人は転借人に明渡しを請求できます(判例)。合意解除の場合と異なり、転借人に対抗できます(613条3項参照)。

公式問題で問15を見る

問16 売買契約締結の委任

売却の委任を受けた受任者の注意義務・復受任者の選任・報告義務・解除を確かめます。

正解 1

受任者の善管注意義務は、有償・無償を問わず負います。誤りは1です。

1 ×

受任者は委任の本旨に従い善良な管理者の注意で事務を処理します(644条)。無償だからといって注意義務が軽くなる規定はありません。

2 ○

受任者は、委任者の許諾を得たとき又はやむを得ない事由があるときに、復受任者を選任できます(644条の2第1項)。

3 ○

受任者は、委任者の請求があればいつでも処理状況を報告し、委任終了後は遅滞なく経過と結果を報告します(645条)。

4 ○

委任は、各当事者がいつでも解除できます(651条1項)。

公式問題で問16を見る

問17 相続と管理費債務

管理費を滞納したまま区分所有者が死亡し、相続人が不明または所在不明の場合の手続を確かめます。

正解 3

相続財産清算人は、相続債権者への公告期間(2か月以上)が満了するまで弁済を拒めます。直ちに支払う義務はありません。誤りは3です。

1 ○

相続人のあることが明らかでないときは、利害関係人の請求で家庭裁判所が相続財産清算人を選任します(952条1項)。管理費の債権者である管理組合は利害関係人です。

2 ○

清算人の権限は不在者財産管理人と同じで、権限の定めのない代理人の範囲を超える売却には家庭裁判所の許可が要ります(953条・28条)。

3 ×

清算人は相続債権者に請求の申出を促す公告を2か月以上の期間で行い、その期間の満了前は弁済を拒めます(957条)。

4 ○

相続人がいても所在が分からないときは、家庭裁判所は相続財産管理人の選任など保存に必要な処分を命じられます(897条の2)。

公式問題で問17を見る

問18 所有権登記と区分建物

区分建物の所有権に関する登記(相続登記の義務、保存登記、共用部分である旨の登記、相続財産法人)を確かめます。

正解 3

共用部分である旨の登記は表示に関する登記で、その建物には所有権の登記名義人が登記されません。誤りは3です。

1 ○

相続で所有権を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に所有権移転登記を申請する義務があります(不動産登記法76条の2第1項)。

2 ○

区分建物では表題部所有者から直接取得した者は保存登記を申請できますが、その者から転売で取得した者は自己名義の保存登記を申請できません(74条2項)。

3 ×

共用部分である旨は表題部に記録され、所有権の登記は抹消されます。一部共用部分でも、共用する区分所有者が所有権の登記名義人として登記されることはありません。

4 ○

相続人のいない相続財産は法人となり、清算人は保存行為として相続財産法人名義への登記名義人表示変更を申請できます(951条・953条・103条)。

公式問題で問18を見る

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標準管理規約・管理組合運営の解答・解説(9問)

問25 高齢居住者への支援と規約

高齢化の進んだマンションで、役員の欠格・バリアフリー工事の決議・専有部分の工事承認・議決権の代理人を確かめます。

正解 2

建物の基本的構造部分を加工しないスロープ併設や手すりの追加は、普通決議で実施できます。適切なのは2です。

1 ×

役員の職務を適正に行えない状態の組合員は役員になれず、理事・監事は組合員から選任します(標準管理規約35条2項・36条の2)。同居の配偶者が代わりに就任する仕組みはありません。

2 ○

基本的構造部分の加工を伴わないスロープや手すりの設置は、形状又は効用の著しい変更に当たらず普通決議で足ります(47条関係コメント)。

3 ×

ユニットバスの設置は共用部分や他の専有部分に影響しうる工事で、事前に理事長の書面承認が必要です(17条1項)。高齢者向けでも同じです。

4 ×

議決権の代理人は、配偶者、一親等の親族、同居する親族、他の組合員などに限られます(46条5項)。別居の孫は二親等で、該当しません。

公式問題で問25を見る

問26 外部専門家の活用

管理組合が専門委員会・外部専門家役員・顧問契約を活用するときの手続について、標準管理規約で確かめます。

正解 3

マンション管理士との顧問契約は「その他管理組合の業務に関する重要事項」として総会決議が必要です。適切でないのは3です。

1 ○

専門委員会には、必要に応じて組合員以外の専門家の参加を求められます(55条関係コメント)。

2 ○

理事長自身が相手方となる契約は利益相反に当たり、理事長は代表権をもちません。監事又は他の理事が管理組合を代表します(38条6項)。

3 ×

継続的な相談のための顧問契約は、管理組合の業務に関する重要事項として総会の決議を経ます(48条)。理事会決議だけでは決められません。

4 ○

役員が自己又は第三者のために管理組合と取引するときは、理事会で重要な事実を開示し承認を受けます(37条の2)。

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問27 駐車場使用契約・使用料

駐車場の工事の決議、使用契約の効力、近隣住民の無断駐車、盗難時の責任を確かめます。

正解 3

区分所有法57条の差止請求は区分所有者と占有者に対するもので、近隣住民には使えません。適切なのは3です。

1 ×

機械式駐車場を撤去して平面化する工事は大規模な変更として特別多数決議で実施でき(47条関係コメント)、全員の賛成までは要りません。

2 ×

区分所有者が専有部分を譲渡・貸与すると、その人の駐車場使用契約は効力を失います(15条3項)。新たな入居者が契約を引き継ぐことはありません。

3 ○

57条の請求は共同の利益に反する行為をした区分所有者と占有者(4項)が対象です。近隣住民の無断駐車は、所有権に基づく妨害排除など一般の手段で対応します。

4 ×

駐車場使用契約は場所の使用を認めるもので、車両の保管責任は負わない旨を契約や細則に定めるのが望ましいとされます(15条関係コメント)。当然に盗難の責任を負うわけではありません。

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問28 建替え・敷地売却の費用

建替え・敷地売却の合意形成や計画に要する費用について、管理費と修繕積立金のどちらから、どの範囲で支出できるかを確かめます。

正解 4

建替え決議後に修繕積立金を取り崩せるのは、建替え不参加者に帰属する分を除いた額が限度です。適切でないのは4です。

1 ○

総会の招集費用は管理組合の運営費として管理費から充当できます(27条)。敷地売却決議のための総会でも同じです。

2 ○

建替えの合意形成に必要な調査費用は、決議前の段階なので反対者の負担分も含めて修繕積立金から取り崩せます(28条1項)。

3 ○

特定要除却認定を受ける状態かの調査も合意形成に必要な調査で、反対者の負担分を含めて修繕積立金から取り崩せます(28条1項)。

4 ×

建替え決議後、建替組合設立認可までの計画・設計費用には、建替え不参加者に帰属する修繕積立金相当額を除いた額を限度に取り崩せます(28条2項)。不参加者の分まで含めることはできません。

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問29 理事会と理事長の権限

占有者の総会出席、保険金の請求、開口部の改良工事の承認、緊急時の立入りについて、理事長と理事会の権限を確かめる個数問題です。

正解 3

適切なのはア・ウ・エの三つで、正解は3です。保険金の請求・受領で理事長が区分所有者を代理するのに理事会の承認は要りません。

ア ○

利害関係のある占有者は、あらかじめ理事長に通知すれば総会に出席して意見を述べられます(標準管理規約45条2項)。理事会の承認は要件ではありません。

イ ×

共用部分の損害保険契約に基づく保険金の請求・受領は、理事長が区分所有者を代理します(24条2項)。理事会の承認を経る定めはありません。

ウ ○

開口部の改良工事を区分所有者が自ら行う申請の承認・不承認は、理事の過半数の承諾があれば書面又は電磁的方法による理事会決議で決められます(22条2項・53条2項)。

エ ○

災害等で緊急に立ち入らないと他の専有部分などに重大な影響を与えるおそれがあるときは、理事長は理事会決議なしに専有部分へ立ち入れます(23条4項)。

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問30 集会室の迷惑行為への対応

集会室で迷惑行為を繰り返す者の立場(区分所有者・近隣住民・賃借人・同居人)ごとに、必要な決議を確かめます。

正解 2

第三者が共用部分で不法行為をしたときの損害賠償請求訴訟は、理事会の決議で理事長が提起できます。適切でないのは2です。

1 ○

区分所有者に対し他の区分所有者全員が57条の停止等請求の訴訟を起こすには、集会の決議が必要です(57条2項)。

2 ×

区分所有者等以外の第三者が敷地・共用部分で不法行為をしたときは、理事長が理事会の決議を経て損害賠償の訴訟を提起できます(67条3項)。総会決議は要りません。

3 ○

賃借人の違反に区分所有者が是正措置をとらないときは、理事長は理事会決議を経て、その区分所有者に対しても損害賠償の請求などの法的措置をとれます(67条2項・3項)。

4 ○

賃借人の同居人の違反や不法行為にも、理事長は理事会決議を経て差止めの措置をとれます(67条3項)。

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問31 団地総会と棟総会

団地での一括建替え決議・棟総会の招集・建替え承認決議・各棟修繕積立金の滞納請求の要件を確かめます。

正解 2

棟総会は、その棟の区分所有者総数と議決権総数の各5分の1以上の同意で招集します。適切なのは2です。

1 ×

一括建替え決議は区分所有者と議決権の各5分の4以上ですが、議決権は建物の敷地(土地)の持分の割合によります(区分所有法70条2項・69条2項)。共用部分の持分割合ではありません。

2 ○

棟総会は、その棟の区分所有者の5分の1以上で、議決権総数の5分の1以上をもつ者の同意を得て招集します(標準管理規約団地型68条2項)。

3 ×

建替え承認決議は、団地管理組合の集会で議決権の4分の3以上の多数で行います(69条1項)。基準は議決権の総数で、出席者の割合ではありません。

4 ×

滞納された修繕積立金の請求訴訟は、理事長が理事会の決議で提起できます。棟総会の決議は要りません。

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問32 団地理事会の開催・運営

団地管理組合の理事の選出方法、理事会の定足数、災害時の応急工事、各棟の使用細則案を確かめます。

正解 3

災害で団地総会を開けないときの応急修繕は理事会で決議でき、その棟の各棟修繕積立金を取り崩して充てられます。適切なのは3です。

1 ×

役員の選び方は、各棟の戸数や面積に比例して員数を割り当てるなど公平を図る方法に配慮するとされ、各棟同数とする決まりはありません(団地型37条関係コメント)。

2 ×

理事会は理事の半数以上の出席で成立します(団地型55条1項)。各棟の理事が1名以上出席することは要件ではありません。

3 ○

災害等で団地総会の開催が困難なときの応急的な修繕工事は理事会の決議事項で(56条1項)、特別の事由による修繕として各棟修繕積立金を取り崩せます(29条1項)。

4 ×

使用細則の変更案は理事会の過半数で決議して総会に提出できます(56条1項)。その棟の理事が反対しても提出は妨げられません。

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問33 団地型・複合用途型規約

団地型の修繕積立金の区分と使用料の積立て、複合用途型の窓ガラスの保存行為と使用細則違反への対応を確かめます。

正解 3

店舗の使用に支障が出て緊急を要するときは、区分所有者が同じ仕様のガラスへ取り替える保存行為を自ら行えます。適切なのは3です。

1 ×

団地共用部分である集会所の改修費は、団地修繕積立金から支出します(団地型28条1項)。集会所がA棟にあってもA棟の各棟修繕積立金からではありません。

2 ×

駐車場使用料は管理費用に充てるほか、団地建物所有者の土地の共有持分に応じて棟ごとに各棟修繕積立金として積み立てます(団地型31条)。住戸の戸数に応じてではありません。

3 ○

専有部分の使用に支障が生じ、緊急を要する保存行為は、その区分所有者が自ら行えます(複合用途型21条3項)。台風で割れたガラスを同じ仕様で取り替える例が該当します。

4 ×

使用細則に違反した区分所有者や店舗勤務者等に勧告・指示・警告を行うのは理事長で、理事会の決議を経ます(複合用途型72条1項)。店舗部会にこの権限はありません。

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管理組合会計の解答・解説(2問)

問34 発生主義による年度決算

発生主義で、前受金・未収金・前払金・未払金が正味財産に与える影響を判定します。

正解 4

3月に実施した点検費用は4月払いでも3月分の費用として計上し、未払金が増えるので正味財産は7万円減ります。適切でないのは4です。

1 ○

3月分の2万円は収益、4月分の2万円は前受金(負債)です。正味財産は2万円だけ増えます。

2 ○

前年度に未収金(資産)として計上済みの管理費が入金されても、資産の中で未収金が預金に替わるだけで正味財産は変わりません。

3 ○

3月分の3万円は費用、4月分の3万円は前払金(資産)です。正味財産は3万円減ります。

4 ×

3月に実施された点検の費用7万円は令和5年度の費用で、未払金(負債)として計上します。支払が4月でも正味財産は7万円減ります。

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問35 管理組合の消費税

管理組合の消費税の納税義務と、管理費・使用料・第三者への貸付け・土地の貸付けの課否を確かめます。

正解 3

組合員が払う駐輪場使用料は、管理費と同じく組合内部の取引として消費税の対象になりません。適切でないのは3です。

1 ○

基準期間の課税売上高が1,000万円以下で、適格請求書発行事業者でなければ、消費税の納税義務は免除されます(消費税法9条1項)。法人税の課税とは別に判断します。

2 ○

適格請求書発行事業者になると、課税売上高が1,000万円以下でも免税事業者になれません(9条1項かっこ書)。

3 ×

組合員から受け取る駐輪場使用料は、組合員のための共用施設の対価で、管理費と同じく消費税は課されません。

4 ○

組合員以外への会議室の貸出しは課税取引です。電柱用地のような土地の貸付けは非課税です。

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建物・設備・修繕の解答・解説(10問)

問36 大規模修繕の施工会社選定

大規模修繕の施工会社選定で確認する能力・施工管理体制・アフターサービス・工事保証を確かめます。

正解 4

大規模修繕工事の瑕疵保険は任意に加入するもので、義務化されていません。適切でないのは4です。

1 ○

品質管理の力、現場代理人の経歴、居住者対応、適正な工事費用などが選定のポイントになります。

2 ○

工程計画、人員計画、検査・安全・品質管理計画、広報計画、監理技術者や現場代理人の配置、事故対策などを確認します。

3 ○

工事保証の内容、不具合への即応体制、アフターサービスの担当体制を確認します。

4 ×

工事保証には完成保証と瑕疵保証があり、大規模修繕の瑕疵保険は任意加入です。加入が義務付けられているわけではありません。

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問37 管理組合が保管する設計図書

管理組合が保管する設計図書(付近見取図・配置図・仕様書・平面図)の内容と縮尺を確かめます。

正解 3

仕上げ表には外部だけでなく室内の仕上材料も記載します。適切でないのは3です。

1 ○

付近見取図(案内図)は方位・道路・目標物を示し、縮尺は1/2500程度です。

2 ○

配置図は敷地境界、建物の位置、高低差、道路の位置と幅員などを示し、縮尺は1/100〜1/500程度です。

3 ×

仕上げ表は建物の外部と室内の仕上材料の種類や厚さを一覧にしたものです。外部だけに限られません。

4 ○

各階平面図は間取り・用途・柱・壁・開口部を示し、縮尺は1/50〜1/200程度です。

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問38 外壁劣化の調査方法

外壁の劣化診断で、調査目的と調査機器の組合せが正しいものを選びます。

正解 3

ひび割れ幅はクラックスケール、仕上塗材の変退色は分光測色計で調べます。正しい組合せは3(ウとエ)です。

ア ×

リバウンドハンマーはコンクリートの強度を推定する機器です。タイルの浮きは打診(テストハンマー)や赤外線で調べます。

イ ×

電磁誘導装置は鉄筋のかぶり厚さを測る機器です。塩化物イオン量はコア試料などの化学分析で調べます。

ウ ○

クラックスケールでひび割れの幅を測定します。

エ ○

分光測色計で色を数値化し、仕上塗材の変退色などを調べます。

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問39 外壁の断熱性能

外壁の熱の伝わり方(熱伝導・熱伝達・熱貫流)と結露対策を確かめます。

正解 4

防湿層は室内の水蒸気が断熱材の内部へ入るのを防ぐもので、壁の室内側表面に生じる結露は防げません。適切でないのは4です。

1 ○

熱伝導は、壁の一方の表面から他方の表面へ材料の中を熱が移動する現象です。

2 ○

熱伝達は、空気と壁の表面の間で熱が伝わる現象です。

3 ○

熱貫流率は各層の熱抵抗の合計で決まるので、断熱材の厚さと熱伝導率が同じなら、外断熱でも内断熱でも同じ値になります。

4 ×

表面結露は室内側の壁表面の温度が露点を下回ると生じます。対策は断熱の強化や換気で、防湿層は内部結露(断熱材内部の結露)を防ぐためのものです。

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問40 建築物省エネ法

建築物省エネ法の届出・指示・容積率の特例・基準適合認定を問う問題です。この法律は2025年4月施行の改正で仕組みが大きく変わりました。

正解 1

公式の正解は1です。省エネ性能確保計画の届出の扱いは2025年4月の改正で見直され、現在は原則としてすべての新築・増改築に省エネ基準への適合が義務付けられています。

1 ×

公式正解でこの肢が適切でないとされています。届出の要否は新築・増改築の別と床面積で判断する仕組みでしたが、2025年4月施行の改正で適合義務がすべての新築・増改築に広がり、届出制度も見直されました。令和8年度は改正後の制度で確認します。

2 ○

基準に適合せず、所管行政庁が省エネ性能の確保を図る必要があると認めるときは、計画の変更などの措置を指示できます。

3 ○

誘導基準に適合すると認定された建築物では、省エネ設備のために通常の床面積を超える部分を一定の限度まで容積率の延べ面積に算入しない特例があります。

4 ○

出題時は、既存建築物の所有者が基準適合の認定を受け、その旨を広告等に表示できる制度がありました。2025年4月施行の改正でこの認定表示制度は見直されています。

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問41 耐震性能と耐震改修

耐震基準の設計目標、耐震改修促進法の努力義務、構造耐震指標(Is)による判定を確かめます。

正解 3

IsがIso以上であれば所要の耐震性があると判定します。Is<Isoなら安全とは判定されません。適切でないのは3です。

1 ○

現行の耐震基準は、震度6強から7程度の地震で、人命に危害を及ぼす倒壊・崩壊を生じないことを目標としています。

2 ○

平成25年改正で、要安全確認計画記載建築物と特定既存耐震不適格建築物以外の既存耐震不適格建築物にも、耐震診断と必要に応じた改修の努力義務が課されました(16条1項)。

3 ×

判定は、Is≧Isoで「安全」、Is<Isoで所要の耐震性を満たさない(補強の検討が必要)です。大小関係が逆になっています。

4 ○

Isは、強さと粘りを表す保有性能基本指標に、形状指標と経年指標を掛けて求めます。

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問42 駐車場の形式・寸法・設備

マンションの駐車場計画、車椅子用駐車スペース、機械式駐車設備の維持管理と安全対策を確かめます。

正解 2

車椅子利用者用の駐車スペースは段差がなく、勾配は1/50以下のほぼ水平とします。適切でないのは2です。

1 ○

敷地に余裕があれば出し入れしやすい平面駐車が望ましく、歩車分離の動線や植栽による修景を工夫します。

2 ×

車椅子使用者用の駐車スペースは、乗降のため段差をなくし、勾配は1/50以下とします。1/15は傾斜路(スロープ)の勾配の目安で、駐車スペースには急すぎます。

3 ○

機械式駐車設備は定期的な保守が必要で、ピット式では豪雨時の冠水を防ぐ排水ポンプ等の点検が特に重要です。

4 ○

国土交通省は機械式立体駐車場の安全対策ガイドラインを定め、手引に管理者向け自己チェックシートを用意しています。

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問43 給排水・換気設備

換気設備の種類、ディスポーザ排水の処理、シックハウス対策の換気回数、使用水量の目安を確かめる組合せ問題です。

正解 3

適切なのはウとエで、正解は3です。

ア ×

熱交換型換気扇は給気と排気の両方を機械で行う第一種機械換気設備です。第三種(排気だけ機械)ではありません。

イ ×

ディスポーザの排水は、台所排水とともに専用の処理槽で処理してから放流します。処理前に他の雑排水と合流させて流すのではありません。

ウ ○

居室には、シックハウス対策として換気回数0.5回/h以上の機械換気設備を設け、常時運転します。

エ ○

集合住宅の給水計画では、居住者1人1日あたりの使用水量を200〜350L程度とします。

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問44 排水管の清掃・維持管理

排水管の掃除口の位置と、排水管清掃の方法(圧縮空気法・高圧洗浄法・ワイヤ清掃)を確かめます。

正解 3

高圧ポンプで高圧の水を噴射して汚れを落とすのは高圧洗浄法です。圧縮空気法は圧縮空気の衝撃で閉塞物を除く方法です。適切でないのは3です。

1 ○

高層の排水立て管では、掃除口を最上部・最下部と、途中階は3〜5階以内又は15m以内ごとに設けます。

2 ○

排水管が45°を超える角度で方向を変える箇所には掃除口を設けます。

3 ×

記述は高圧洗浄法の説明です。圧縮空気法(ウォーターラム法)は、管内に送った水に圧縮空気を一気に放出し、その衝撃波で閉塞物を取り除きます。

4 ○

ワイヤ清掃は、コイル状のピアノ線の先端に専用工具を付けて押し引きし、付着物を除去する方法です。

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問45 消防・昇降機設備の保守点検

消防用設備の点検周期、エレベーターの保守契約、連結送水管の耐圧試験、戸開走行保護装置を確かめます。

正解 1

消防用設備の機器点検は6か月に1回行います。1年に1回ではありません。適切でないのは1です。

1 ×

消防用設備等の点検は、外観・機能を確かめる機器点検が6か月ごと、総合点検が1年ごとです。誘導灯も機器点検の対象です。

2 ○

POG契約は定期点検と消耗品の補充が中心で、劣化部品の取替えや修理は別料金です。

3 ○

設置後10年を経過した連結送水管は、原則として3年ごとに配管の耐圧性能試験を行います。

4 ○

戸開走行保護装置は、制御器などの故障で戸が閉じる前にかごが動いたときなどに、自動的にかごを止める装置です(建築基準法施行令129条の10第3項)。

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マンション管理適正化法の解答・解説(5問)

問46 管理適正化基本方針

マンション管理適正化推進のための基本方針に示された団地の管理・外部専門家・区分所有者の役割・再生の合意形成を確かめる個数問題です。

正解 3

適切なのはイ・ウ・エの三つで、正解は3です。団地では各棟の事情を踏まえつつ、全体として適切な管理がされるよう配慮します。

ア ×

基本方針は、各棟固有の事情を踏まえながら全棟が連携し、団地全体として適切に管理されるよう配慮することを求めています。各棟個別の管理を優先する考え方ではありません。

イ ○

外部専門家が管理者等や役員に就く場合は、区分所有者等が選任や業務の監視を適正に行い、監視・監督を強める措置で適正な運営を担保することが重要とされています。

ウ ○

区分所有者等は管理組合の一員としての役割を認識し、運営に関心を持って積極的に参加するよう努める必要があります。

エ ○

建設後相当期間が過ぎたマンションでは、修繕のほか容積率特例を使った建替え等も含めて、どの措置をとるか意向を調整し合意形成を図っておくことが重要です。

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問47 管理計画認定と行政措置

管理計画の認定の更新・改善命令・推進計画のための協力要請・変更認定を確かめます。

正解 1

更新申請に対する処分が有効期間の満了日までにされないときは、従前の認定は処分がされるまで効力を持ち続けます。誤りは1です。

1 ×

認定は5年ごとの更新制ですが、期間内に更新を申請して処分が満了日までにされないときは、処分がされるまで従前の認定がなお効力を有します(5条の6第3項)。

2 ○

認定管理計画に従った管理をしていないときは改善命令を出せ、その命令に違反したときは認定を取り消せます(5条の9・5条の10)。

3 ○

都道府県等は、推進計画に基づく措置の実施に特に必要があるとき、マンション管理業者などに調査への協力を求められます(3条の2第6項)。

4 ○

監事の変更は軽微な変更とされ、管理計画の変更認定は要りません(5条の7第1項、施行規則)。

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問48 管理計画認定基準

管理計画の認定基準(長期修繕計画・滞納・情報提供)を確かめます。

正解 2

経理の基準は修繕積立金の3か月以上の滞納額が全体の1割以内であることです。管理費ではありません。誤りは2です。

1 ○

長期修繕計画の計画期間の最終年度に借入金の残高がないことが基準です。

2 ×

滞納の基準は、直前の事業年度末時点で修繕積立金の3か月以上の滞納額が全体の1割以内であることです。

3 ○

長期修繕計画の作成又は見直しが7年以内に行われていることが基準です。

4 ○

管理規約に、管理組合の財務・管理の情報を書面交付(又は電磁的方法で提供)する定めがあることが基準です。

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問49 マンション管理士の登録・義務

マンション管理士の講習受講義務、登録取消し後の登録証返納、登録証の交付、登録の欠格事由を確かめる個数問題です。

正解 3

正しいのはア・イ・エの三つで、正解は3です。登録証の交付申請前に講習を受ける決まりは、管理業務主任者証のものです。

ア ○

マンション管理士は5年ごとに登録講習機関の講習を受けなければならず、違反すると登録を取り消されることがあります(41条・33条2項)。

イ ○

登録を取り消された者は、通知を受けた日から10日以内に登録証を返納します(施行規則)。

ウ ×

マンション管理士は登録されると登録証の交付を受け、交付前の講習受講は要件ではありません。申請前6か月以内の講習が必要なのは管理業務主任者証の交付です。

エ ○

不正の手段で管理業務主任者の登録を受けて取り消された者は、取消しの日から2年を経過しないとマンション管理士の登録を受けられません(30条1項)。

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問50 マンション管理業者の業務規制

マンション管理業者の重要事項説明書への記名、契約成立時の書面、管理事務の報告、書類の閲覧を確かめる個数問題です。

正解 1

正しいのはエだけで、正解は1です。

ア ×

重要事項説明書に記名するのは管理業務主任者です(72条5項)。マンション管理士ではありません。

イ ×

管理業者が管理者等である場合でも、契約成立時の書面は区分所有者等全員に交付します(73条1項)。交付を省略できるわけではありません。

ウ ×

管理事務の報告は、管理組合の事業年度終了後に遅滞なく行い、管理業務主任者が説明します(77条)。毎月の報告ではありません。

エ ○

マンション管理業者は、業務と財産の状況を記載した書類を事務所ごとに備え置き、関係者の求めに応じて閲覧させます(79条)。

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出典と照合

出典は公益財団法人マンション管理センターが公表した令和6年度の試験問題と正解です。問題本文と選択肢は転載していません。解説は資格Hubが条文、標準管理規約、国の指針とガイドラインを確認して書いたもので、試験実施団体とは関係ありません。

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