2022年11月27日実施・全50問・公式正解照合

マンション管理士試験
令和4年度の解答・解説

令和4年度のマンション管理士試験について、問1〜50の公式正解と各肢の判断根拠をこのページに載せています。問題本文は転載していないため、公益財団法人マンション管理センターの公式問題PDFを開き、問番号を合わせて読んでください。

公開 ・更新 ・作成 資格Hub(運営 Boson)・正答の照合方法

令和4年度の合格最低点と合格率

試験日2022年11月27日
合格最低点50問中40問以上正解(試験の一部免除者は45問中35問以上正解)
受験者数・合格者数12,209名・1,402名
合格率11.5%

出典:マンション管理センター「令和4年度 正解一覧」、マンション管理センター「令和4年度マンション管理士試験の結果について」(Internet Archive保存版)

令和8年度に読み替える点

各問の正解は、出題年度の法令・規約で判断しています。2026年4月1日に改正区分所有法などが施行され、集会の普通決議は出席者の各過半数で、規約の変更や共用部分の重大変更は区分所有者と議決権の各過半数が出席した集会で出席者の各4分の3以上で決める形に改められました。招集通知にはすべての議題で議案の要領を示し、耐震性不足などの建物は建替え決議の要件が4分の3に下がり、被災マンション法の再建決議は区分所有法75条に移っています。

改正で扱いが変わる肢は、その問の解説に注記しています。令和8年度の受験では、改正後の条文をe-Gov法令検索の区分所有法で確かめてください。

正答一覧(全50問)

公式問題・正解と照合しています。問番号を選ぶと各肢の根拠へ移動します。

区分所有法・被災区分所有法

問題正答論点
問13共用部分に当たるもの
問22敷地利用権と敷地権の表示
問33管理所有
問4なし(全員正解)区分所有者が管理者を務める場合の権限
問54管理者の職務
問63電磁的記録と電磁的方法
問74共有住戸の議決権行使者と招集通知
問83議案の要領の通知が必要な決議
問92・3義務違反者に対する措置
問102被災マンション法の敷地共有者等集会
問114団地内の棟の管理と団地管理規約

民法・借地借家法・登記

問題正答論点
問123意思表示の無効と取消し
問131不動産の物権変動と対抗要件
問143第三者による賃料の弁済
問151諾成契約と書面が必要な契約
問164普通借家と定期借家の終了
問172遺産分割協議の効力
問184敷地権の登記

標準管理規約・管理組合運営

問題正答論点
問252配管工事と総会の決議
問264防犯対策と理事長の立入り
問273修繕積立金を取り崩せる経費
問282WEB会議システムを使う総会
問292共有住戸の議決権行使
問304ITを活用した管理組合の手続
問314理事会の運営と理事長の訴訟追行
問321団地型の棟総会と団地総会
問333団地型・複合用途型の決議と費用

管理組合会計

問題正答論点
問342比較収支報告書の読み方
問354収支予算案の作り方

建物・設備・修繕

問題正答論点
問362長期修繕計画の対象と見直し
問373外壁の劣化と調査
問383防水とシーリング材
問392調査・診断の方法と目的
問403マンション各部の計画
問411構造形式と地盤改良
問424マンションのバリアフリー
問432排水設備の清掃と維持管理
問443給水設備の材料と方式
問453建築設備の数値基準

マンション管理適正化法

問題正答論点
問462マンション管理士の登録と義務
問472管理適正化の基本方針
問482推進計画と公社の業務
問494管理計画の認定基準
問502重要事項の説明と説明会

令和5〜7年度150問のマンション管理士解説集PDF

解説を全150問・600肢そろえた156ページのPDFです。 買い切りで、購入後すぐダウンロードできます。

収録した全問を試験実施団体の公表問題・正答と照合しています。照合の手順を見る →

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この年度の出題構成

7分野に分かれ、最多の区分所有法・被災区分所有法は11問(22%)です。復習する分野は、各問の正誤と理解できなかった根拠から選べます。

次に多いのが建物・設備・修繕の10問で、上位2分野で42%を占めます。

当サイトの分類では論点名が50件あり、同名の論点は重複していません。名称が異なる問題でも、必要な知識や考え方が共通する場合があります。

読み取れた48問の正答番号は2が16件、1が5件です。正答の分布は次の問題の答えを予測する根拠にはなりません。見直しは問題の条件と選択肢の根拠から行ってください。

分野出題数割合この年に問われた論点
区分所有法・被災区分所有法11問22%共用部分に当たるもの、敷地利用権と敷地権の表示、管理所有、区分所有者が管理者を務める場合の権限、管理者の職務、電磁的記録と電磁的方法、共有住戸の議決権行使者と招集通知、議案の要領の通知が必要な決議
建物・設備・修繕10問20%長期修繕計画の対象と見直し、外壁の劣化と調査、防水とシーリング材、調査・診断の方法と目的、マンション各部の計画、構造形式と地盤改良、マンションのバリアフリー、排水設備の清掃と維持管理
標準管理規約・管理組合運営9問18%配管工事と総会の決議、防犯対策と理事長の立入り、修繕積立金を取り崩せる経費、WEB会議システムを使う総会、共有住戸の議決権行使、ITを活用した管理組合の手続、理事会の運営と理事長の訴訟追行、団地型の棟総会と団地総会
民法・借地借家法・登記7問14%意思表示の無効と取消し、不動産の物権変動と対抗要件、第三者による賃料の弁済、諾成契約と書面が必要な契約、普通借家と定期借家の終了、遺産分割協議の効力、敷地権の登記
再生・都市計画・建築関連法令6問12%敷地分割事業、都市計画の内容、維持保全計画と防火地域の規定、貯水槽水道と簡易専用水道、共同住宅の消防用設備等、警備業の認定と警備業務
マンション管理適正化法5問10%マンション管理士の登録と義務、管理適正化の基本方針、推進計画と公社の業務、管理計画の認定基準、重要事項の説明と説明会
管理組合会計2問4%比較収支報告書の読み方、収支予算案の作り方
正答番号1234
件数5161512

集計は当サイトが公開している全50問・200件の解説から作成しました。問題と正答は試験実施団体の公表資料と照合しています。

区分所有法・被災区分所有法の解答・解説(11問)

問1 共用部分に当たるもの

区分所有法2条4項の定義から、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない附属物、建物の敷地、規約で共用部分とした附属の建物が共用部分に当たるかを確かめます。

正解 3

共用部分に当たるのはア、イ、エの三つで、正解は3です。建物の敷地は共用部分に含まれません。

ア ○

専有部分以外の建物の部分は共用部分です(2条4項)。廊下、階段室、外壁などが当たります。

イ ○

専有部分に属しない建物の附属物も共用部分です(2条4項)。共用の給排水管や電気設備などが当たります。

ウ ×

建物の敷地は土地で、建物の部分や附属物ではないため共用部分になりません。敷地は、区分所有者が敷地利用権を持って利用する対象です(2条5項・6項)。

エ ○

附属の建物も、規約で共用部分と定めれば共用部分になります(4条2項、2条4項)。

令和8年度 2026年4月1日現在の2条4項も同じ定義で、この問の正誤は変わりません。

公式問題で問1を見る

問2 敷地利用権と敷地権の表示

借地上の区分所有建物での分離処分の禁止、底地を区画して各自が単独所有するタウンハウス形式の敷地権、土地の共有者が建てた建物の敷地持分、規約で定める敷地を確かめます。

正解 2

正しいのはイとエの二つで、正解は2です。

ア ×

分離処分の禁止は、敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合に及びます(22条1項)。借地権を区分所有者が準共有している場合も対象です。

イ ○

各区分所有者が自分の区画を単独で所有する形式では、敷地利用権が共有の権利でないため分離処分の禁止が及ばず、専有部分の表題部に敷地権は表示されません。

ウ ×

土地の共有持分は、共有者が土地を取得したときの持分のままです。規約がなければ専有面積の割合になるという規定はありません。

エ ○

建物や建物が建つ土地と一体として管理・使用する庭、通路などの土地も、規約で定めれば建物の敷地になります(5条1項)。

公式問題で問2を見る

問3 管理所有

規約で管理者などを共用部分の所有者とする管理所有について、一部共用部分の所有、特定の区分所有者を所有者とする定め、ほかの専有部分の使用請求、管理所有者による変更を確かめます。

正解 3

管理所有者は、共用部分の保存・改良に必要な範囲で、ほかの区分所有者の専有部分や自分の所有でない共用部分の使用を請求できます(27条2項、6条2項)。3が正しい記述です。

1 ×

管理者は、規約に特別の定めがあれば共用部分を所有でき(27条1項)、一部共用部分も対象になります。

2 ×

規約で別段の定めをすれば、特定の区分所有者を共用部分の所有者とすることもできます(11条2項)。区分所有者でない者を所有者にできるのは、管理者とする場合に限られます。

3 ○

管理所有者には6条2項が準用され、保存・改良に必要な範囲でほかの専有部分などの使用を請求できます(27条2項)。

4 ×

管理所有者も、形状又は効用の著しい変更を伴わない共用部分の変更はできます。できないのは重大な変更です(20条2項)。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で6条2項は、ほかの専有部分などの使用に加えて、自ら保存することの請求もできる形に広がりました。管理所有に関する11条2項、20条、27条は同じです。

公式問題で問3を見る

問4 区分所有者が管理者を務める場合の権限

区分所有者Aが管理者を務める場合について、集会の決議なしにできる行為、自己の利益を図る請負契約、訴訟の当事者になった場合の通知、敷地が共有でない場合の権限を確かめます。

正解なし(全員正解)

四つの肢はいずれも誤りを含み、試験実施機関は正解肢のない問題として、すべての解答を正解として扱いました。

1 ×

管理者が単独でできるのは保存行為などで(26条1項)、形状又は効用の著しい変更を伴わない共用部分の変更は、共用部分の管理として集会の普通決議で決めます(18条1項)。

2 ×

管理者と区分所有者の関係には委任の規定が準用され(28条)、管理者は善良な管理者の注意義務を負います(民法644条)。自己の利益を図る目的で契約すれば、集会の決議に基づいていても注意義務違反を問われ得ます。

3 ×

管理者は規約か集会の決議で区分所有者のために原告・被告になれますが(26条4項)、区分所有者に遅滞なく通知する義務があるのは、規約によって原告・被告になった場合です(26条5項)。集会の決議による場合まで通知が必要とする点が誤りです。

4 ×

管理者の権限が敷地に及ぶのは、敷地が区分所有者の共有か準共有に属する場合です(21条、26条1項)。共有に属しない敷地について、保存や決議の実行をする権限はありません。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、26条5項は通知が必要な場合を整理し、保険金等の請求について原告・被告となったときは、住戸を手放した元の区分所有者など請求権を持つ者にも通知する形になりました。集会の決議で区分所有者のために原告・被告となった場合に、区分所有者への通知が要らない点は同じです。

公式問題で問4を見る

問5 管理者の職務

損害保険金の請求・受領、不当利得の返還金の請求・受領、規約の保管、集会での年1回の事務報告が、管理者の職務に当たるかを確かめます。

正解 4

アからエはいずれも管理者の職務に当たり、正解は4です。

ア ○

共用部分の損害保険契約に基づく保険金の請求と受領について、管理者は区分所有者を代理します(26条2項)。

イ ○

共用部分等について生じた不当利得による返還金の請求と受領も、管理者が区分所有者を代理して行います(26条2項)。

ウ ○

規約は管理者が保管します(33条1項)。

エ ○

管理者は、集会で毎年1回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければなりません(43条)。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、保険金や損害賠償金などの請求・受領は、区分所有者が住戸を手放した後も、別段の意思表示がない限り、元の区分所有者を管理者が代理する形に整理されました(26条2項)。各肢の正誤は変わりません。

公式問題で問5を見る

問6 電磁的記録と電磁的方法

区分所有法の電磁的記録と電磁的方法の定義、議事録を電磁的記録で作るための要件、区分所有者全員の書面・電磁的方法による合意の効果を確かめます。

正解 3

議長は、書面か電磁的記録で議事録を作成します(42条1項)。電磁的記録で作るのに規約の定めや集会の決議は要らないため、3が誤りです。

1 ○

電磁的記録は、人の知覚で認識できない方式で作られ、電子計算機による情報処理に使う記録として法務省令で定めるものです(30条5項)。

2 ○

電磁的方法は、電子情報処理組織を使う方法など、情報通信の技術を利用する方法として法務省令で定めるものです(出題時の39条3項)。

3 ×

議事録を電磁的記録で作成することは42条1項が直接認めています。規約の定めや集会の決議は要件ではありません。

4 ○

集会で決議すべき事項について区分所有者全員の書面か電磁的方法による合意があれば、書面・電磁的方法による決議があったものとみなされます(45条2項)。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、電磁的方法の定義は26条2項に置かれ、39条3項は電磁的方法による議決権の行使を書面による行使とみなす規定に改められました。各肢の正誤は変わりません。

公式問題で問6を見る

問7 共有住戸の議決権行使者と招集通知

相続で住戸が妻Bと子Cの共有になった場合について、議決権を行使する者を定めていないときの通知先、未成年者を行使者にすること、届出のない行使者による行使、掲示による通知の可否を確かめます。

正解 4

掲示で招集通知ができるのは、建物内に住所を持つ区分所有者か、通知を受ける場所を届け出ていない区分所有者に対してです(35条4項)。建物外の住所を届け出たCには掲示で通知できないため、4が誤りです。

1 ○

議決権を行使すべき者を定めていないときは、共有者の一人に通知すれば足ります(35条2項)。

2 ○

議決権を行使すべき者は共有者が定めればよく(40条)、区分所有法に年齢などの要件はありません。未成年のCを行使者とすることもできます。

3 ○

管理組合に届け出ていなくても、共有者の間で行使者に定められたことを証明すれば、Bは議決権を行使できます。

4 ×

議決権を行使するCは建物外の住所を書面で通知しているため、規約に掲示の定めがあっても、Cへの招集通知はその住所にあてて発する必要があります(35条3項・4項)。

令和8年度 2026年4月1日現在の35条2項〜4項と40条も同じ内容です。招集通知には、会議の目的たる事項に加えて議案の要領も示すことになりました(35条1項)。

公式問題で問7を見る

問8 議案の要領の通知が必要な決議

出題時の35条5項で招集通知に議案の要領を示す必要があった決議について、階段室の改造、管理員室の転用、管理者の解任、大規模な滅失からの復旧を確かめます。

正解 3

管理者の解任は普通決議で決める事項で、出題時の35条5項には挙げられていませんでした。議案の要領の通知が要らない3が正解です。

1 ×

階段室をエレベーター室に変える工事は、形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更(17条1項)で、議案の要領の通知が必要でした。

2 ×

管理員室を廃止して宿泊室に転用することも、効用の著しい変更を伴う共用部分の変更に当たり、議案の要領の通知が必要でした。

3 ○

管理者の解任は集会の普通決議で決める事項で(25条1項)、出題時の35条5項の対象ではありませんでした。

4 ×

建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の復旧決議(61条5項)は、議案の要領の通知が必要でした。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、招集通知にはすべての議題について議案の要領を示すことになりました(35条1項)。現行法では四つとも議案の要領の通知が必要になるため、この問は出題時の規定で解いた正解として読んでください。

公式問題で問8を見る

問9 義務違反者に対する措置

共同の利益に反する行為をする区分所有者や占有者への措置について、行為の停止請求、使用禁止請求、競売請求の決議要件と、占有者に対する契約解除・引渡請求での弁明の機会を確かめます。

正解 2・3

アとウは正しく、イは誤りです。エは弁明の機会の点では正しいものの、請求する者の書き方が条文と違い判定が分かれるため、試験実施機関は2と3の両方を正解としました。

ア ○

行為の停止などを求める訴えは、集会の普通決議に基づいて、他の区分所有者の全員か管理組合法人が提起します(57条1項・2項)。

イ ×

専有部分の使用禁止の請求には、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の決議が必要でした(出題時の58条2項)。3分の2では足りません。

ウ ○

区分所有権と敷地利用権の競売の請求は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の決議で行えます(59条2項で58条2項を準用)。

エ △

占有者に対する契約の解除と引渡しの請求を決議する前に、占有者に弁明の機会を与えます(60条2項で58条3項を準用)。ただし60条1項は請求する者を「区分所有者の全員又は管理組合法人」と定めており、肢の書き方と違うため正誤の判定が分かれました。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、使用禁止、競売、契約解除の請求の決議は、区分所有者と議決権の各過半数が出席した集会で、出席者の各4分の3以上で決める形になりました(58条2項、59条2項、60条2項)。

公式問題で問9を見る

問10 被災マンション法の敷地共有者等集会

政令で定める災害で区分所有建物が滅失した場合の敷地共有者等集会について、構成員、取り壊した場合の開催期間、規約の設定、所在不明者への通知方法を確かめます。

正解 2

一部が滅失した建物を区分所有者全員の同意で取り壊した場合も、政令の施行の日から3年間は敷地共有者等集会を開けました(出題時の被災マンション法2条)。2が正しい記述です。

1 ×

構成員は、滅失した建物の敷地利用権を共有していた敷地共有者等です(出題時の2条)。建物の区分所有者という立場で加わるわけではありません。

2 ○

一部滅失の後に、取壊し決議か区分所有者全員の同意で取り壊した場合も全部滅失と同じ扱いになり、政令の施行の日から起算して3年が経過するまで、集会を開いて管理者を置けました(出題時の2条)。

3 ×

出題時の被災マンション法3条1項は、規約に関する区分所有法の規定(30条〜33条)を敷地共有者等集会に準用しておらず、規約は定められませんでした。

4 ×

所在が分からない敷地共有者等への招集通知は、滅失した建物の敷地内の見やすい場所に掲示してできました(出題時の3条2項)。公示送達による必要はありません。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、建物が滅失した後の敷地共有者等の集会は災害の種類を問わず区分所有法72条以下で扱われ、滅失の日から5年間、集会を開き、規約を定め、管理者を置けるようになりました。所在不明者への掲示による通知は74条に置かれています。現行法では肢2・肢3が出題時と同じ判断にならないため、この問は出題時の規定で解いた正解として読んでください。

公式問題で問10を見る

問11 団地内の棟の管理と団地管理規約

団地の敷地をA棟・B棟の区分所有者が共有する場合について、棟ごとの規約、団地と各棟の管理の分担、棟の管理者の選任、団地共用部分の管理所有を確かめます。

正解 4

団地には管理所有の規定(27条)が準用されないため、団地共用部分を団地管理組合の管理者の所有とする定めはできません(66条)。4が誤りです。

1 ○

各棟の区分所有者は、その棟の集会の決議で、棟の管理のための規約を定められます(30条1項、31条1項)。

2 ○

団地内の区分所有建物の管理は、規約で団地管理組合が行うと定めた範囲だけを団地で行い(68条1項)、残りを各棟の管理組合で行うことができます。

3 ○

団地管理規約で棟の管理や使用を定めていても、各棟の区分所有者は棟の集会で管理者を選任できます(25条1項)。

4 ×

66条は管理所有の規定(27条)を団地に準用していません。団地共用部分の所有者を団地管理組合の管理者とする定めはできません。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で66条の準用の書き方は改められましたが、27条を準用しない点は同じで、この問の正誤は変わりません。

公式問題で問11を見る

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民法・借地借家法・登記の解答・解説(7問)

問12 意思表示の無効と取消し

マンションの売買契約について、心裡留保、通謀虚偽表示、動機に当たる事情の錯誤、第三者による詐欺の効果を確かめます。

正解 3

法律行為の基礎とした事情についての錯誤で取り消せるのは、その事情が基礎とされていることが表示されていたときに限られます(民法95条2項)。表示がなくても取り消せるとする3が誤りです。

1 ○

真意でない意思表示も原則として有効ですが、相手方が真意でないことを知り、または知ることができたときは無効です(93条1項ただし書)。

2 ○

相手方と通じてした虚偽の意思表示は無効です(94条1項)。

3 ×

駅が新設されると考えたという購入の動機は、法律行為の基礎とした事情に当たります。それがAに表示されていなければ、錯誤による取消しはできません(95条1項2号・2項)。

4 ○

第三者が詐欺をした場合は、相手方がその事実を知り、または知ることができたときに限って取り消せます(96条2項)。

公式問題で問12を見る

問13 不動産の物権変動と対抗要件

マンションの住戸の売買について、不法占拠者への明渡請求、二重譲渡、詐欺による取消し後の第三者、解除前の第三者で、登記が必要かを確かめます。

正解 1

権原のない不法占拠者は、登記がないことを主張できる第三者に当たらないため、Bは登記がなくても明渡しを請求できます。請求できないとする1が誤りです。

1 ×

不法占拠者は民法177条の第三者に当たりません(最判昭和25年12月19日)。Bは移転登記を受けていなくても、所有権に基づいて明渡しを求められます。

2 ○

二重に買い受けたBとCはどちらも登記を備えていないため、互いに所有権を主張できません(177条)。BはCに明渡しを求められません。

3 ○

詐欺による取消しの後に現れた第三者とAの関係は対抗問題になり、先に登記を備えたCが優先します(大判昭和17年9月30日)。

4 ○

解除前の第三者が保護されるには登記が必要とされます(545条1項ただし書、最判昭和33年6月14日)。登記のないCに対し、Aは明渡しを求められます。

公式問題で問13を見る

問14 第三者による賃料の弁済

賃借人以外の第三者Cが賃料を支払おうとする場合について、第三者の弁済を禁止する特約、債務者の委託、正当な利益の有無、債務者の意思に反する場合の扱いを確かめます。

正解 3

弁済をするについて正当な利益を有する第三者は、債務者の意思に反しても弁済できます。Aが拒絶できるとする3が誤りです。

1 ○

当事者が第三者の弁済を禁止・制限する意思表示をしたときは、第三者は弁済できず(474条4項)、Aは受領を拒めます。

2 ○

正当な利益のない第三者でも、債務者の委託を受けて弁済し、そのことを債権者が知っていれば、債権者の意思に反して弁済できます(474条3項ただし書)。

3 ×

債務者の意思に反する弁済が制限されるのは、正当な利益を有しない第三者です(474条2項)。正当な利益を有するCの弁済は、Bの意思に反していても有効で、Aは拒めません。

4 ○

正当な利益のない第三者の弁済でも、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは有効です(474条2項ただし書)。Aは受領できます。

公式問題で問14を見る

問15 諾成契約と書面が必要な契約

贈与、使用貸借、賃貸借、定期建物賃貸借について、契約の成立に書面や目的物の引渡しが必要かを確かめます。

正解 1

贈与は当事者の合意だけで成立する諾成契約で、書面は成立の要件ではありません(民法549条)。書面が必要とする1が誤りです。

1 ×

贈与は意思表示の合致で成立します(549条)。書面によらない贈与は、履行が終わっていない部分を各当事者が解除できるにとどまります(550条)。

2 ○

2020年4月施行の改正民法で使用貸借は諾成契約になり、引渡しは成立の要件ではありません(593条)。

3 ○

賃貸借も諾成契約で、引渡しがなくても成立します(601条)。

4 ○

定期建物賃貸借は、公正証書などの書面で契約したときに限り、更新しない旨の定めが有効になります(借地借家法38条1項)。

令和8年度 2026年4月1日現在の民法・借地借家法でも、この問の正誤は変わりません。2022年5月からは、定期建物賃貸借を電磁的記録で結んだ場合も書面によるものとみなされます(借地借家法38条2項)。

公式問題で問15を見る

問16 普通借家と定期借家の終了

居住用の建物賃貸借(期間2年)について、普通借家での更新拒絶の通知、定期借家での終了の通知、期間内の中途解約、親族の介護を理由とする解約申入れを確かめます。

正解 4

定期建物賃貸借で、親族の介護などやむを得ない事情を理由に中途解約を申し入れられるのは賃借人です。賃貸人Aの申入れで終了するとする4が誤りです。

1 ○

期間満了の1年前から6か月前までに更新拒絶などの通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされ、期間は定めのないものになります(借地借家法26条1項)。

2 ○

期間満了の1年前から6か月前までの終了の通知は、賃貸人が終了を賃借人に対抗するための要件です(38条6項、出題時は4項)。通知がなくても、賃借人Bの側から期間満了による終了を主張できます。

3 ○

期間の定めのある賃貸借では、中途解約できる特約がない限り、期間内に解約を申し入れることはできません(民法618条)。

4 ×

床面積200㎡未満の居住用建物の定期建物賃貸借で、転勤、療養、親族の介護などで住み続けられなくなったときに解約を申し入れられるのは賃借人で、申入れの日から1か月で終了します(38条7項、出題時は5項)。

令和8年度 2026年4月1日現在の借地借家法でも正誤は同じです。2022年5月の改正で電磁的記録の規定が加わり、38条の項番号が二つずつ繰り下がっています。

公式問題で問16を見る

問17 遺産分割協議の効力

共同相続人BとCの遺産分割協議について、一人が何も取得しない協議、住戸を売って代金を分ける協議、協議の合意解除と再協議、認知で相続人が加わった場合の効力を確かめます。

正解 2

遺産を売却して代金を分ける換価分割も、協議で定められます。2が正しい記述です。

1 ×

遺産分割は共同相続人の合意で内容を決められ、一人が何も取得しない協議も有効です。

2 ○

住戸を売却し、その代金と現金を平等に分ける換価分割の協議ができます。

3 ×

共同相続人全員で成立させた遺産分割協議も、全員の合意で解除して改めて分割協議をすることが認められます(最判平成2年9月27日)。

4 ×

遺産分割の後に認知で相続人となった者は、価額による支払を請求できるだけで(民法910条)、既にした遺産分割は効力を失いません。

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問18 敷地権の登記

区分建物の敷地権の登記について、地上権が敷地権になっている土地への抵当権の設定、分筆で建物が所在しなくなった土地、相続による移転登記、規約の廃止による敷地権の抹消を確かめます。

正解 4

規約の廃止で敷地権が敷地権でなくなり、表題部の変更登記がされたときは、登記官が土地の登記記録に、敷地権であった権利、登記名義人の氏名・住所、持分などを記録します(不動産登記規則124条2項)。4が正しい記述です。

1 ×

地上権が敷地権になっていても、土地の所有権そのものは敷地権ではありません。所有権を目的とする抵当権を設定し、その登記を申請できます。

2 ×

建物が所在する土地の一部が分筆で建物の所在しない土地になっても、その土地は規約で建物の敷地と定められたものとみなされ(区分所有法5条2項)、敷地権は消えません。敷地権の一部抹消の登記は要りません。

3 ×

敷地権付き区分建物の所有権の登記は、敷地権についても同じ効力を持ちます(不動産登記法73条1項)。建物の相続登記とは別に、敷地権の移転登記をする必要はありません。

4 ○

敷地権の抹消に伴い、土地の登記記録の権利部に、敷地権であった権利、その登記名義人の氏名・住所、二人以上なら名義人ごとの持分などを記録します(不動産登記規則124条2項)。

令和8年度 2026年4月1日現在の不動産登記法73条と規則124条でも同じ扱いです。規則124条2項には、登記名義人の法人識別事項などの記録が加わっています。

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標準管理規約・管理組合運営の解答・解説(9問)

問25 配管工事と総会の決議

標準管理規約について、共用部分の配管の清掃費の負担、共用部分の配管の取替えに必要な決議、共用部分と専有部分の配管の一体的な取替え、修繕積立金から費用を出す条件を確かめます。

正解 2

給排水管の更生・更新工事のような配管の取替えは、費用が多額でも普通決議で実施できると考えられています。特別決議が必要とする2が適切でありません。

1 ○

配管の清掃などの費用は、共用設備の保守維持費として管理費から充当できます(27条3号、21条関係コメント)。

2 ×

給排水管の更生・更新工事は、形状又は効用の著しい変更を伴わない計画修繕工事として、普通決議で実施できると考えられています(47条関係コメント)。

3 ○

共用部分と専有部分の配管を同時に取り替えたほうが費用を抑えられる場合は、一体的に工事を行うことも考えられます(21条関係コメント)。

4 ○

あらかじめ長期修繕計画に専有部分の配管の取替えを記載し、その工事費用を修繕積立金から出すことを規約に定めておけば、取り崩して充てられます(21条関係コメント)。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約21条2項では、共用部分と一体で行う専有部分の保存行為等は、総会の決議を経て管理組合が行う形に改められました。給排水管の更生・更新工事が普通決議で足りるとする扱いは同じです。

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問26 防犯対策と理事長の立入り

標準管理規約について、管理組合が行える防犯活動の範囲、開口部の防犯改良工事の承認、防犯カメラと防犯灯の設置に必要な決議、空室への理事長の立入りを確かめます。

正解 4

理事長が請求をせずに専有部分へ立ち入れるのは、災害・事故などで緊急に立ち入らなければ共用部分やほかの専有部分に重大な影響が出るおそれがある場合に限られます(23条4項)。不審者の通報だけで直ちに立ち入れるとする4が適切でありません。

1 ○

防災・防犯活動のうち、経費に見合った資産価値の向上につながり、建物、敷地、附属施設の管理の範囲内で行われるものは、管理組合が実施できます(32条関係コメント)。

2 ○

管理組合が開口部の改良工事を速やかに実施できないときは、区分所有者が理事長の書面による承認を受けて、自らの責任と負担で行えます(22条2項)。承認するかどうかは理事会の決議で決めます(54条1項5号)。

3 ○

防犯カメラや防犯灯の設置工事は、普通決議で実施できると考えられています(47条関係コメント)。

4 ×

管理を行う者は、まず専有部分への立入りを請求し(23条1項)、請求された者は正当な理由がなければ拒めません(同条2項)。請求せずに立ち入れるのは、23条4項の緊急の場合だけです。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約でも、23条と防犯関係のコメントの内容は同じです。

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問27 修繕積立金を取り崩せる経費

標準管理規約28条について、建替えなどの合意形成に必要な調査、特別に必要となる管理、WEB会議用の機材の購入、不測の事故による修繕のどれに修繕積立金を充てられるかを確かめます。

正解 3

WEB会議用の機材の購入は通常の管理の経費で、管理費から支出します(27条)。修繕積立金を取り崩せるとする3が適切でありません。

1 ○

建物の建替えやマンション敷地売却の合意形成に必要な事項の調査費用は、修繕積立金を取り崩せる経費です(出題時の28条1項4号)。

2 ○

区分所有者全体の利益のため特別に必要となる、敷地や共用部分等の管理の費用も取り崩しの対象です(出題時の28条1項5号、現行は6号)。

3 ×

理事全員分のWEB会議用の機材は、備品費や管理組合の運営に要する費用として管理費から支出します(27条4号・10号)。

4 ○

不測の事故その他特別の事由で必要になった修繕の費用は、修繕積立金を取り崩して充てられます(28条1項2号)。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約28条1項4号は、建替え、建物の更新、建物敷地売却、建物取壊し敷地売却、取壊しを「マンション再生等」とまとめています。5号に修繕積立金の管理及び運用の費用が加わり、肢2の規定は6号に移りました。

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問28 WEB会議システムを使う総会

標準管理規約で、WEB会議システム等を用いた総会について、招集通知に示す事項、理事長の報告の方法、建替え決議などの扱い、傍聴する組合員と定足数を確かめます。

正解 2

適切なのはアとエの二つで、正解は2です。

ア ○

総会の2週間前までに、日時、場所(WEB会議システム等で開くときはその開催方法)、目的を示して通知します(出題時の43条1項)。開催方法としては、アクセス用のURLを示すことが考えられます。

イ ×

WEB会議システム等で開く通常総会では、理事長がシステムを使って出席し、報告することもできます。質疑への応答を適切に行う必要がある点に注意します(38条関係コメント)。

ウ ×

建替え決議などを目的とする総会でも、説明会や決議そのものをWEB会議システム等で行うことは禁じられていません。

エ ○

議決権を行使できる組合員がWEB会議システム等で出席すれば定足数に含まれますが、議決権を行使できない傍聴人として議事を傍聴する組合員は、出席組合員に含まれないと考えられます(47条関係コメント)。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約43条1項では、招集通知に議案の要領も示すことになりました。現行の規定で判断する場合、アは議案の要領が抜けている点に注意します。

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問29 共有住戸の議決権行使

103号室を居住者Aと外部に住むBが共有し、Bを議決権行使者として届け出ている場合について、招集通知の宛先、Aの議決権行使書、AとBの意思が違う場合、代理人の選任を確かめます。

正解 2

共有住戸の議決権を行使できるのは届け出た議決権行使者Bだけで、Aが出した議決権行使書は有効な行使になりません。Aの書面で103号室を出席扱いにできるとする2が適切でありません。

1 ○

通知の宛先を届け出ていない組合員には、対象物件内の専有部分の所在地あてに発すれば足ります(43条2項)。103号室あての通知で有効です。

2 ×

共有者は議決権を行使する者1名を選んで届け出ます(46条2項・3項)。届け出た行使者でないAの議決権行使書は無効で、103号室を出席と扱うことはできません。

3 ○

103号室の賛否は、議決権行使者Bが出した議決権行使書の内容で決まり、総会に出席したAの意思表示は影響しません。

4 ○

他の組合員Cを代理人にするときは、議決権行使者Bを委任者、Cを受任者とする委任状を理事長に提出します(46条5項・6項)。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約でも、46条2項・3項の扱いは同じです。43条2項には、国内管理人や所有者不明専有部分管理人を届け出た場合の宛先が加わりました。

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問30 ITを活用した管理組合の手続

標準管理規約(電磁的方法が利用可能な場合)について、電磁的方法による議決権の行使、電磁的記録の議事録の閲覧方法、WEB会議で総会を開く要件、組合員の資格の得喪の届出を確かめます。

正解 4

組合員の資格を取得・喪失したときの届出は、書面か電磁的方法で行えます(31条)。4が適切です。

1 ×

電磁的方法が利用可能な場合の46条は、書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法で行使できると定めています。

2 ×

電磁的記録の議事録は、内容を紙面か出力装置の映像面に表示し、議事録の保管場所で閲覧させます(出題時の49条)。請求者の自宅で閲覧させる仕組みではありませんでした。

3 ×

標準管理規約は、WEB会議システム等を用いた総会を開けることを前提に、招集通知に開催方法を示すことなどを定めています(43条1項、47条1項)。規約に特別の定めがある場合に限られるわけではありません。

4 ○

新たに組合員の資格を取得し、または喪失した者は、直ちに書面か電磁的方法で管理組合に届け出ます(31条)。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約49条5項ただし書で、電磁的記録の議事録は、求めがあれば閲覧に代えて電磁的方法で提供できるようになりました。現行の規定で判断する場合、肢2の扱いが変わる点に注意します。

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問31 理事会の運営と理事長の訴訟追行

標準管理規約の理事会について、WEB会議で役職の解任を決議できるか、書面・電磁的方法による決議の範囲、欠席する理事の書面による賛否、未納の管理費等の訴訟の追行を確かめます。

正解 4

理事長は、理事会の決議により、管理組合を代表して未納の管理費等と使用料の請求の訴訟などを追行できます(60条4項)。4が適切です。

1 ×

理事会の会議にはWEB会議システム等を用いて開く会議も含まれ(53条1項)、理事長などの役職の解任もその会議で決議できます。

2 ×

書面や電磁的方法による理事会の決議は、専有部分の修繕等の承認・不承認(54条1項5号)に限られます(53条2項)。総会提出議案は対象外です。

3 ×

欠席する理事が書面で賛否を示すことを認めるには、規約の明文の規定で定めることが必要とされています(53条関係コメント)。

4 ○

未納の管理費等と使用料の請求について、理事長は理事会の決議を経て、管理組合を代表して訴訟その他の法的措置を追行します(60条4項)。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約でも、53条と60条4項の扱いは同じです。理事長、副理事長、会計担当理事の選任と解任は、理事会の決議事項として54条1項16号に明記されました。

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問32 団地型の棟総会と団地総会

団地型の標準管理規約について、棟総会に関する規約の変更、団地総会の定足数、駐車場使用料の積立先、棟総会の議事録の保管と閲覧を確かめます。

正解 1

棟総会に関する管理規約の変更は、棟総会だけで議決できます(団地型68条関係コメント)。1が適切です。

1 ○

棟総会の招集方法など棟総会に関する規定の変更は、その棟の棟総会で議決できます。棟ごとに内容が違ってきた場合は、棟総会の章を団地管理規約から分けて各棟の規約にすることが望ましいとされています(68条関係コメント)。

2 ×

団地総会の定足数は、団地全体の議決権総数を基準に判断し(団地型49条1項)、棟ごとに満たす必要はありません。

3 ×

駐車場使用料などの使用料は、管理に要する費用に充てるほか、団地建物所有者の土地の共有持分に応じて、棟ごとに各棟修繕積立金として積み立てます(団地型31条)。

4 ×

棟総会の議事録は理事長が保管し、閲覧を請求できるのは、その棟の区分所有者と利害関係人です(団地型74条4項)。

令和8年度 令和7年改正の団地型でも、各肢の扱いは同じです。団地総会の定足数は、議決権総数の過半数を有する組合員の出席に改められました(団地型49条1項)。

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問33 団地型・複合用途型の決議と費用

団地型と複合用途型の標準管理規約について、住宅のバルコニーの防水工事、一つの棟の耐震改修、店舗と住宅で仕様の違う外壁の改修、管理計画の認定申請の決議と費用を確かめます。

正解 3

複合用途型の外壁は全体共用部分で、計画修繕は総会の決議で行い、全体修繕積立金を充てます。住宅部会・店舗部会は意思決定機関ではありません。部会の決議と一部修繕積立金を使うとする3が適切でありません。

1 ○

複合用途型ではバルコニーも全体共用部分です(別表第2)。住宅だけに付いていても、計画修繕の防水工事は総会で決議し、全体修繕積立金を充てます。

2 ○

団地型では、一つの棟の耐震改修も団地総会で決議し(団地型50条)、費用はその棟の各棟修繕積立金から出します(団地型29条)。棟総会の決議事項(団地型72条)には含まれません。

3 ×

外壁は店舗部分・住宅部分を通じて全体共用部分なので、仕様が違っても総会で決議し、全体修繕積立金を充てます。住宅部会と店舗部会は、一部共用部分の管理などを協議する組織で、管理組合の意思を決める機関ではありません(複合用途型60条関係コメント)。

4 ○

管理計画の認定の申請は団地総会の決議事項で(団地型50条)、棟ごとの決議は要りません。費用は管理費から支出します。

令和8年度 令和7年改正の団地型・複合用途型でも、各肢の扱いは同じです。管理計画の認定の申請は団地型50条17号に置かれています。

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管理組合会計の解答・解説(2問)

問34 比較収支報告書の読み方

令和2年度と令和3年度の管理費会計の比較収支報告書から、空欄の金額を求め、保険料の前払い、未収管理費の回収、繰越収支差額についての説明が正しいかを確かめます。

正解 2

令和3年度の前期繰越収支差額は630,000円−70,000円=560,000円で、これが令和2年度の次期繰越収支差額です。令和2年度の当期収支差額は50,000円、支出合計は350,000円となり、水道光熱費は80,000円です。2が適切です。

1 ×

発生主義では、令和2年度に払った令和3年度分の保険料は前払金とし、令和3年度の費用になります。令和3年度の支払保険料が減った理由の説明として成り立ちません。

2 ○

令和2年度の支出合計350,000円から、委託業務費230,000円と支払保険料40,000円を引くと、水道光熱費は80,000円です。

3 ×

発生主義では、管理費収入はその年度の分を計上します。前年度の未収分を回収しても、令和3年度の管理費収入は増えません。

4 ×

令和2年度の次期繰越収支差額は、令和3年度の前期繰越収支差額と同じ560,000円です。

令和8年度 収支報告書の読み方は出題当時と同じで、令和8年度もこの手順で解けます。

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問35 収支予算案の作り方

令和3年度の収支予算案について、年度途中の予算変更の承認機関、前年度に未払金で計上した修繕費、前年度の未収管理費、修繕積立金の余剰の繰入れについての説明を確かめます。

正解 4

アからエはいずれも適切でなく、正解は4です。

ア ×

収支予算を変更するときは、理事長がその案を臨時総会に提出して承認を得なければなりません(58条2項)。理事会だけでは変更できません。

イ ×

令和2年度に未払金として費用計上した修繕費は、令和3年度に支払っても未払金を減らすだけです。令和3年度の収支予算に費用として入れると二重計上になります。

ウ ×

未収金は令和2年度に収入として計上済みで、回収すれば未収金が減るだけです。令和3年度の管理費収入に上乗せして予算化することはできません。

エ ×

修繕積立金は管理費と区分して経理し(28条)、特別の管理に充てる場合に限って取り崩せます。管理費会計に繰り入れることはできません。

令和8年度 令和7年改正の標準管理規約でも、58条2項と、修繕積立金を管理費と区分して経理する扱い(28条4項)は同じです。

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建物・設備・修繕の解答・解説(10問)

問36 長期修繕計画の対象と見直し

標準管理規約と長期修繕計画作成ガイドラインについて、修繕前の建物診断、開口部の改良工事、計画期間の考え方、見直しで考慮する事項を確かめます。

正解 2

窓や玄関扉といった開口部の改良工事も、計画修繕の対象として長期修繕計画に盛り込みます。2が適切です。

1 ×

推定修繕工事項目には「調査・診断、設計、工事監理等費用」が含まれ、修繕工事の前に行う建物診断も長期修繕計画の対象です。

2 ○

窓や玄関扉などの開口部の改良工事は、計画修繕の対象となる工事に含まれます(標準管理規約22条、長期修繕計画作成ガイドラインコメント)。

3 ×

計画期間は30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とします。「又は」ではありません。

4 ×

ガイドラインが見直しの理由に挙げるのは、建物と設備の劣化の状況、社会的環境や生活様式の変化、新しい材料や工法、金利・物価・工事費などの変動です。空き住戸率、賃貸化率、修繕積立金の滞納率は挙げられていません。

令和8年度 令和6年6月改訂の長期修繕計画作成ガイドラインでも、計画期間(30年以上で大規模修繕工事を2回含む)と対象工事の考え方は同じです。

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問37 外壁の劣化と調査

マンションの外壁について、シーリング材の物性の調査、タイルのひび割れの原因、塗装の白亜化の意味、コンクリートのひび割れ幅と漏水の可能性を確かめます。

正解 3

白亜化(チョーキング)は、紫外線などで塗膜の表面が劣化し、粉のようになる現象です。コンクリート中の石灰などが溶け出して表面に出る現象は白華(エフロレッセンス)で、3が適切でありません。

1 ○

シーリング材の一部を切り取って引張強度や伸びを測る方法は、劣化の程度を確かめる調査として使われます。

2 ○

外壁タイルのひび割れは、下地のモルタルやコンクリートのひび割れが原因になっていることが多くあります。

3 ×

肢の説明は白華(エフロレッセンス)のことです。白亜化は塗膜の表面が粉状になる劣化で、手で触ると白い粉が付きます。

4 ○

コンクリートのひび割れ幅が0.2mm〜0.4mm程度あると、雨水が浸入して漏水につながる可能性があります。

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問38 防水とシーリング材

マンションの防水について、ウレタン系シーリング材の使いどころ、保護アスファルト防水の改修方法、露出アスファルト防水を採用する場所、シリコーン系シーリング材の特徴を確かめます。

正解 3

露出アスファルト防水は、防水層が露出していて歩行で傷みやすいため、ルーフバルコニーなど日常的に使う場所には採用されません。3が適切です。

1 ×

ウレタン系シーリング材は紫外線に弱く耐候性が低いため、屋外の金属どうしの接合部の目地には向きません。

2 ×

保護アスファルト防水の改修では、既存の保護層や防水層を残して新しい防水層をかぶせる工法が一般的です。撤去は費用や騒音、漏水の危険が大きくなります。

3 ○

露出アスファルト防水は人が日常的に歩く場所には適さず、屋上の非歩行部分などに使われます。

4 ×

シリコーン系シーリング材は耐久性に優れますが、目地の周辺を汚染しやすく、上から塗装もしにくいため、外壁の目地など使う場所が限られます。

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問39 調査・診断の方法と目的

給水管、コンクリート、外壁タイル、鉄筋について、X線法、ドリル削孔(粉末)法、反発法、電磁波レーダ法の調査目的の組合せを確かめます。

正解 2

ドリル削孔(粉末)法は、削り出した粉に試薬をかけてコンクリートの中性化の深さを調べる方法です。強度の調査とする2が適切でありません。

1 ○

X線法で給水管を撮影すると、管の肉厚の減少や錆こぶの状態を確かめられます。

2 ×

ドリルで削った粉にフェノールフタレイン溶液などをかけて色の変わり方を見る方法で、中性化の深さを調べます。コンクリートの強度は反発度法やコア採取による試験で調べます。

3 ○

反発法は、外壁タイルなどの表面を打撃したときの反発の違いから浮きを調べる方法として使われます。

4 ○

電磁波レーダ法は、電磁波の反射でコンクリート中の鉄筋の位置やかぶり厚さを調べる方法です。

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問40 マンション各部の計画

中廊下型と片廊下型の居住性、ピロティの使われ方、バルコニーの避難器具、管理員室の役割について、マンションの各部の計画を確かめます。

正解 3

避難器具は、建物の階や収容人員に応じて必要な場所に設けるもので、避難経路となるすべてのバルコニーに設ける決まりはありません。3が適切でありません。

1 ○

中廊下型は廊下の両側に住戸が並ぶため、片廊下型より日照や通風などの居住性が劣ります。

2 ○

1階で壁がなく柱だけで構成された吹き抜けの空間をピロティといい、雨にさらされにくいため駐輪場や駐車場によく使われます。

3 ×

避難器具は消防法令の基準に従って必要な階や場所に設けます。バルコニーには隔て板を破って隣戸へ避難する経路などもあり、すべてのバルコニーに避難器具を設ける必要はありません。

4 ○

管理員室は管理事務の場であり、資料の保管や居住者からの相談の場にもなります。流しやトイレを設けることもあります。

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問41 構造形式と地盤改良

鉄骨鉄筋コンクリート構造と中性化、鉄筋コンクリート造の施工方法、鉄骨構造の耐火性、地盤改良で問題になる間隙水について確かめます。

正解 1

鉄骨鉄筋コンクリート構造でも、鉄骨と鉄筋を覆うコンクリートは鉄筋コンクリート構造と同じように中性化します。中性化が起きにくいとする1が適切でありません。

1 ×

中性化はコンクリートが空気中の二酸化炭素と反応して進むもので、構造形式で起きにくくなるわけではありません。

2 ○

鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造は、現場でコンクリートを打ち込むなど、水を多く使う湿式工法で施工します。

3 ○

鉄骨構造は粘り強いものの、鉄は高温で強度が落ち、錆びやすいため、耐火被覆や防錆処理が必要です。

4 ○

地盤改良の工法はいくつもありますが、土の粒子の間の隙間、特にそこに含まれる水をどう処理するかが要点になります。

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問42 マンションのバリアフリー

バリアフリー法の建築物特定施設、共用廊下の床、傾斜路の手すりの高さ、建築物移動等円滑化基準での階段の手すりについて確かめます。

正解 4

建築物移動等円滑化基準は、不特定多数の者や主に高齢者・障害者等が使う階段に、踊場を除いて手すりを設けることを求めています。踊場を含めるとする4が適切でありません。

1 ○

建築物特定施設には、出入口、廊下、階段、エレベーターなどのほか、敷地内の通路や駐車場も含まれます(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令6条)。

2 ○

高齢者が使う共用廊下は、仕上げを滑りにくい材料にし、段差をなくすことが望まれます。

3 ○

傾斜路の手すりは、床面から75cm〜85cm程度の手を置きやすい高さに設けます。85cmは適切な範囲です。

4 ×

階段の手すりは「踊場を除き」設けるとされています(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令12条1号)。

令和8年度 2026年4月1日現在の建築物移動等円滑化基準でも、階段の手すりは踊場を除いて設ける定めで、この問の正誤は変わりません。

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問43 排水設備の清掃と維持管理

マンションの排水設備について、排水立て管の掃除口の間隔、敷地内の汚水ますの設置間隔、圧縮空気法と高圧洗浄法による管内清掃の方法を確かめます。

正解 2

敷地内の排水管に設ける汚水ますは、管径の120倍以内の間隔で設けるのが目安です。管径125mmなら15m以内で、20mとする2が適切でありません。

1 ○

高層マンションの排水立て管では、最上部と最下部に加え、3階以内ごとか15m以内ごとに掃除口を設けることが望まれます。

2 ×

汚水ますの間隔の目安は管径の120倍以内で、管径125mmなら15mです。20mでは間隔が広すぎます。

3 ○

圧縮空気法は、閉塞した排水管に水を送り込み、圧縮空気を放出した衝撃で付着物を取り除く方法です。

4 ○

高圧洗浄法は、洗浄ノズルから高圧の水を噴射し、その力で管内の汚れや付着物を落とす方法です。

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問44 給水設備の材料と方式

マンションの給水設備について、架橋ポリエチレン管の使いどころ、各住戸への分岐管に設ける弁、ポンプ直送方式の受水槽の容量、シャワー水栓に必要な給水圧力を確かめます。

正解 3

ポンプ直送方式の受水槽の有効容量は、マンション全体の1日の使用水量の2分の1程度が目安です。3が適切です。

1 ×

水道用架橋ポリエチレン管は柔らかく加工しやすいため、主に住戸内の給水・給湯配管に使われます。共用部分の給水立て管には、鋼管やステンレス鋼管などが使われます。

2 ×

給水立て管から住戸へ分岐する管には、専有部分の配管工事のときに水を止められるよう止水弁(バルブ)を設けます。逆流防止のための逆止弁を設けるものではありません。

3 ○

受水槽の有効容量は、1日の使用水量の2分の1程度にするのが一般的です。大きすぎると水が滞留し、水質の悪化につながります。

4 ×

シャワー水栓には70kPa程度の給水圧力が必要とされ、30kPaでは不足します。

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問45 建築設備の数値基準

ウォーターハンマーを防ぐ給水管の流速、ガス給湯器の号数、排水横主管の勾配、シックハウス対策の換気回数について、数値が適切かを確かめます。

正解 3

管径125mmの排水横主管の勾配は150分の1以上が目安です。3が適切です。

1 ×

ウォーターハンマーを防ぐため、給水管内の流速は毎秒1.5m〜2.0m以下に抑えるのが一般的です。2.5mでは速すぎます。

2 ×

ガス給湯器の1号は、水温を25℃上げた湯を毎分1リットル出す能力です。20℃ではありません。

3 ○

排水横管の勾配の目安は、管径75mm・100mmで100分の1以上、125mmで150分の1以上、150mm以上で200分の1以上です。

4 ×

住宅の居室では、換気回数0.5回/h以上の機械換気設備の設置が必要です(建築基準法施行令20条の8)。0.4回/hでは足りません。

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マンション管理適正化法の解答・解説(5問)

問46 マンション管理士の登録と義務

マンション管理適正化法について、マンション管理士の名称を使う要件、信用失墜行為の効果、講習の受講義務、登録証の提示義務を確かめます。

正解 2

正しいのはアとウの二つで、正解は2です。

ア ○

マンション管理士の名称を使うには、試験に合格して国土交通大臣(指定登録機関)の登録を受ける必要があります(30条、43条)。

イ ×

信用を傷つける行為をすると登録の取消しや名称の使用停止の対象になりますが(40条、33条2項)、罰金の定めはありません。

ウ ○

マンション管理士は5年ごとに登録講習機関の講習を受けなければならず(41条、施行規則41条)、違反すると登録の取消しか名称の使用停止を命じられることがあります(33条2項)。

エ ×

マンション管理士には、登録証を提示する義務の定めはありません。求めがあったときに証を提示する義務があるのは、管理業務主任者です。

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問47 管理適正化の基本方針

国が定めたマンション管理適正化の基本方針(令和3年国土交通省告示第1286号)について、規約違反への法的措置、新築分譲マンションの扱い、国と地方公共団体の目標、長期修繕計画と建替えの検討を確かめます。

正解 2

適切なのはアとエの二つで、正解は2です。

ア ○

管理費等の滞納など規約や使用細則等に違反する行為があった場合、管理者等は必要な勧告や指示を行い、少額訴訟等の法的措置をとることが重要とされています。

イ ×

基本方針は、分譲会社が分譲時に管理規約や長期修繕計画の案を適切に定めることや、新築分譲マンションを対象とした管理計画の予備認定の仕組みにも触れています。

ウ ×

国は住生活基本計画(全国計画)で、計画期間25年以上の長期修繕計画に沿って修繕積立金の額を決めている管理組合の割合を目標に掲げています。地方公共団体も、これを参考に地域の実情に応じた目標を設定することが望ましいとされています。

エ ○

長期修繕計画の作成と見直しでは、あらかじめ建物診断等を行って計画を適切なものにし、建設後相当の期間が経過したマンションでは、必要に応じて建替え等も含めて検討するのが望ましいとされています。

令和8年度 基本方針は2025年11月に改正され(令和7年国土交通省告示第1021号)、マンション管理適正化支援法人の役割などが加わりましたが、四つの記述に関わる内容は同じです。

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問48 推進計画と公社の業務

マンション管理適正化法について、マンション管理適正化推進計画を作成できる自治体、地方住宅供給公社の業務、都道府県知事等による勧告の相手方、調査への協力要請の相手方を確かめます。

正解 2

正しいのはイとエの二つで、正解は2です。

ア ×

推進計画は都道府県等が作成できます(3条の2第1項)。町村も、マンション管理適正化推進行政事務を処理する場合は作成できます。

イ ○

地方住宅供給公社は、委託により、管理計画認定マンションの修繕に関する企画や実施の調整の業務を行えます(出題時の5条の11、現行の5条の21)。

ウ ×

管理組合の運営が適正化指針に照らして著しく不適切なときに勧告を受けるのは、管理組合の管理者等です(5条の2第2項)。管理業者ではありません。

エ ○

都道府県等は、推進計画の作成・変更や実施に特に必要があるときは、関係地方公共団体、管理組合、マンション管理業者などに調査への協力を求められます(3条の2第6項)。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で条番号が一部移りましたが、各肢の正誤は変わりません。

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問49 管理計画の認定基準

マンション管理適正化法の管理計画の認定について、推進計画との関係、認定の有効期間、長期修繕計画の計画期間の基準、組合員名簿・居住者名簿の扱いを確かめます。

正解 4

管理計画の認定には、組合員名簿と居住者名簿を備え、1年に1回以上内容を確認していることが必要です。4が正しい記述です。

1 ×

管理計画を認定できるのは、マンション管理適正化推進計画を作成した都道府県等の長(計画作成都道府県知事等)です(出題時の5条の3、現行の5条の13)。

2 ×

認定は5年ごとに更新を受けなければ効力を失います(出題時の5条の6、現行の5条の16)。

3 ×

長期修繕計画の計画期間が30年以上で、かつ残りの期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれることが必要です。「又は」ではありません。

4 ○

組合員名簿と居住者名簿を備え、1年に1回以上は内容を確認していることが認定の基準でした。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正後の基準は、施行規則1条の11第3号(区分所有者名簿と居住者名簿の作成と年1回以上の更新)と、1条の10第2号(計画期間30年以上で大規模修繕2回以上)に定められています。

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問50 重要事項の説明と説明会

マンション管理業者による重要事項の説明について、説明会の対象者、日時・場所の掲示と書面の交付の期限、更新時の書面の交付先、説明を省略できる場合の相手方を確かめます。

正解 2

(ア)は区分所有者等及び管理組合の管理者等、(イ)は1週間、(ウ)は区分所有者等、(エ)は認定管理者等で、2が正しい組合せです。

1 ×

掲示と書面交付の期限は説明会の日の1週間前までです(72条1項、施行規則83条2項)。説明を省略できる意思表示をするのは認定管理者等です。

2 ○

新規の契約では、区分所有者等と管理者等に管理業務主任者が説明し、説明会の1週間前までに日時と場所を掲示して書面を全員に交付します。同一条件の更新では区分所有者等の全員に書面を交付し、認定管理者等から説明は要らないと意思表示があれば、管理者等への説明を書面の交付で代えられます(72条1項〜3項)。

3 ×

(ア)は区分所有者等だけでなく管理組合の管理者等も含み、(イ)は1週間、(ウ)は区分所有者等です。

4 ×

期限の1週間は合っていますが、(ア)と(ウ)の組合せと、(エ)の理事会等が誤りです。

令和8年度 2026年4月1日施行の改正で、管理業者が管理者事務の委託を受ける契約(管理者受託契約)も重要事項の説明の対象に加わりました(72条1項)。空欄に入る語句は同じです。

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出典と照合

出典は公益財団法人マンション管理センターが公表した令和4年度の試験問題と正解です。問題本文と選択肢は転載していません。解説は資格Hubが条文、標準管理規約、国の指針とガイドラインを確認して書いたもので、試験実施団体とは関係ありません。

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