令和7年後期・10問・公式正答照合
令和7年後期 教育原理 解答・解説
教育法規、教育思想、学校制度と子どもの学びを扱います。全10問の公式正答と、各選択肢の判断根拠をこのページに載せています。
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教育原理の解答・解説(10問)
教育法規、教育思想、学校制度と子どもの学びを扱います。法律の目的と所管、教育思想家の主張を一語ずつ対応させます。
教育基本法
問1 教育の機会均等(4条)
教育基本法4条は、1項で差別の禁止、2項で障害のある者への支援、3項で経済的理由による修学困難者への奨学の措置を定めています。項ごとのキーワードを当てはめます。
公式正答 3
正答は3です。差別されない事由の最初は「人種」、2項は「障害」のある者への支援、3項は「経済」的理由による修学困難者への奨学の措置です。
Aは「人種」です。人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地による差別を禁じています。
Bは「障害」です。障害のある者がその状態に応じて十分な教育を受けられるよう、国と地方公共団体が支援を講じます。
Cは「経済」です。能力があるのに経済的理由で修学が困難な者に奨学の措置を講じます。
「文化」「病気」「心理」は条文にない語句です。
公式問題で問1を見る
幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
問2 自然との関わり・生命尊重
幼稚園教育要領の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」10項目のうち、「自然との関わり・生命尊重」の文言を補う問題です。
公式正答 1
正答は1です。好奇心や「探究」心をもって考え「言葉」などで表現し、生命の「不思議」さや尊さに気付く、という文です。
Aは「探究」(イ)です。自然の変化を感じ取り、好奇心や探究心をもって考えます。
Bは「言葉」(ア)です。考えたことを言葉などで表現しながら、身近な事象への関心を高めます。
Cは「不思議」(エ)です。身近な動植物に心を動かされる中で、生命の不思議さや尊さに気付きます。
「向学」「冒険」「身体」「絵」「複雑」は、この項目の文言にありません。
公式問題で問2を見る
教育思想
問3 ルソー・アリエス・コメニウス
『エミール』『〈子供〉の誕生』『世界図絵』という著作名から人物を特定する問題です。
公式正答 4
正答は4です。Aはルソー、Bはアリエス、Cはコメニウスです。
Aはルソー(イ)です。『エミール』で子ども期の固有の意義を説き、自然の成長に従う消極教育を唱えました。
Bはアリエス(エ)です。『〈子供〉の誕生』で、子ども観は近代の家族の成立とともに生まれたと論じました。
Cはコメニウス(ウ)です。『世界図絵』は絵と言葉を組み合わせた、世界初の絵入り教科書とされます。
ペスタロッチ(ア)は、『隠者の夕暮』などで知られ、直観教授と家庭教育を重視した人物で、どの記述にも当たりません。
公式問題で問3を見る
日本の教育史
問4 足利学校
足利学校は中世の代表的な教育機関で、室町時代に上杉憲実が再興し、戦国時代に最盛期を迎えました。他の学校の説明と取り違えないようにします。
公式正答 1・5
正答は1と5です。足利学校は上杉憲実によって再興され、全国から学徒が集まり戦国時代に最盛期を迎えました。
1は適切。室町時代の15世紀前半に、関東管領の上杉憲実が再興したとされます。
2は不適切。緒方洪庵が大坂に開いたのは適塾(適々斎塾)です。
3は不適切。足利学校は僧侶や武士らが漢学や易学を学ぶ場で、貧しい庶民の教化を目的とした学校ではありません。
4は不適切。江戸幕府が朱子学の中心とした官学は昌平坂学問所(昌平黌)です。
5は適切。全国から学徒が集まり、戦国時代に最盛期を迎えました。
公式問題で問4を見る
日本の教育者
問5 世阿弥・小原國芳・広瀬淡窓
『風姿花伝』、玉川学園と全人教育、咸宜園という手がかりから人物を結び付ける問題です。
公式正答 1
正答は1です。Aは世阿弥、Bは小原國芳、Cは広瀬淡窓です。
Aは世阿弥(ア)です。『風姿花伝』で、年齢段階に応じた稽古のあり方を説きました。
Bは小原國芳(ウ)です。玉川学園を創設し、全人教育を提唱しました。
Cは広瀬淡窓(イ)です。豊後日田に咸宜園を開き、身分や年齢を問わず実力で評価する仕組み(月旦評)をとりました。
石田梅岩(エ)は、町人の道徳を説いた石門心学の創始者で、どの記述にも当たりません。
公式問題で問5を見る
新教育運動
問6 イエナ・プランの特徴
イエナ・プランはドイツのペーターゼンが始めた教育で、異年齢の根幹グループと4つの基本活動が特徴です。プロジェクト・メソッドやドルトン・プランの説明と区別します。
公式正答 2・3・5
正答は2・3・5です。教員をグループ・リーダーと呼ぶこと、3学年にわたる異年齢の根幹グループ、会話・遊び・仕事・催しの4つの基本活動がイエナ・プランの特徴です。
1は不適切。目的・計画・遂行・判断のステップで課題に取り組むのは、キルパトリックのプロジェクト・メソッドです。
2は適切。イエナ・プランでは、学級担任の教員をグループ・リーダーと呼びます。
3は適切。3学年にわたる異年齢の根幹グループで、個別指導や自立的な学習が行われます。
4は不適切。「自由」と「協同」の原理で、学習の進め方を教師と契約するのは、パーカーストのドルトン・プランです。
5は適切。会話・遊び・仕事(学習)・催しの4つの基本活動を循環させて学校生活を組み立てます。
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諸外国の教育制度
問7 ハウプトシューレ・実科学校・ギムナジウム
初等教育の後に進路別の学校(ハウプトシューレ、実科学校、ギムナジウム)へ分かれる分岐型の学校制度をもつ国を選ぶ問題です。
公式正答 3
正答は3です。ハウプトシューレ、実科学校、ギムナジウムに分かれるのはドイツの学校制度です。
1は誤り。オランダは、初等教育の後に職業準備教育や大学準備教育などの中等教育に分かれますが、記述の学校名はドイツのものです。
2は誤り。デンマークは国民学校(初等・前期中等教育の一貫制)が中心です。
3は正しい。ドイツでは初等教育(基礎学校)修了後、ハウプトシューレ、実科学校、ギムナジウムなどに分かれます。
4は誤り。フランスはコレージュ(前期中等教育)からリセへ進む制度です。
5は誤り。フィンランドは基礎学校(初等・前期中等教育の一貫制)が中心です。
公式問題で問7を見る
カリキュラムの類型
問8 コア・カリキュラム
中心課程(コア)の周囲に基礎的な知識・技能の学習を配置する構成が手がかりです。
公式正答 5
正答は5です。中心課程を核に、周辺に必要な基礎的知識・技能の学習を置くのはコア・カリキュラムです。
1は誤り。融合カリキュラムは、関連する複数の教科を融合して一つの教科とする構成です。
2は誤り。経験カリキュラムは、教科の枠にとらわれず子どもの興味や経験から組み立てる構成です。
3は誤り。潜在的カリキュラムは、学校生活の中で意図されずに伝わる価値観や態度を指します。
4は誤り。スタート・カリキュラムは、小学校入学当初に幼児期の学びから円滑に移行するための教育課程です。
5は正しい。1930年代のアメリカで提唱・実践されたコア・カリキュラムです。
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こどもの貧困対策
問9 教育の支援(法の規定)
こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律は、教育の支援として、就学の援助、学資の援助、学習の支援などの施策を挙げています。
公式正答 3
正答は3です。教育の「機会均等」が図られるよう、就学の援助、「学資」の援助、「学習の支援」などの施策を講じるとされています。
Aは「機会均等」です。教育の機会均等を図ることが教育支援の目的です。
Bは「学資」です。就学の援助と並んで学資の援助が挙げられています。
Cは「学習の支援」です。学校教育の体制整備と並び、学習の支援が施策に含まれます。
「平等性」「公平性」「生活費」「精神的支援」は、この条文の語句ではありません。
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教育の情報化
問10 プログラミング教育の位置付け
小学校学習指導要領では、プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付ける学習活動を計画的に実施することとし、算数、理科、総合的な学習の時間で例示しています。
公式正答 5
正答は5です。Aは「プログラミング」、Bは「総合的な学習の時間」です。
Aは「プログラミング」です。コンピュータに意図した処理を行わせるための論理的思考力を身に付けます。
Bは「総合的な学習の時間」です。算数(正多角形の作図)や理科(電気の利用)とともに例示されています。
特別活動は、プログラミング体験の例示教科等として挙げられていません。
情報科は高等学校の教科で、小学校の例示には含まれません。
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